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日本人女性は地位が低いのに世界1長生きなのか

2023-11-26 10:34:16 | 時事
私の母は89歳で亡くなりましたが、友人のお母さんは102歳の長寿を全うしました。このように女性の平均寿命は世界1をキープしています。

しかし研究者によると。これほど女性の地位が低い国が長寿であることは世界の研究結果とは合わないようです。

WHO(世界保健機構)が発表した2023年版の世界保健統計によれば、日本人の平均寿命は世界トップの84.3歳で、男性の平均寿命は世界第2位の81.5歳、女性は世界第1位の86.9歳となっています。女性が男性に比べて長生きであることは、裕福な国にとっては世界的な傾向です。

その理由として、ホルモンの影響を始めとする生物学的な性差が指摘されています。しかしそれだけでは説明できないようです。貧困国では男女の平均寿命が近付くことが分かっています。

また男女の格差が大きいと限られた資源は男性優位に振り分けられ、女性は多くの健康リスクにさらされているという現状があるようです。WHOによれば、社会的地位・経済的水準の低い人ほど寿命が短く、病気の罹患率や死亡率が高い傾向にあるとしています。

男女格差を示す指標である日本のジェンダーギャップ指数(2023年)は、146か国中125位であり、過去最低の結果で先進国では最下位です。日本の男女間賃金差は世界各国に比べて大きくなっています。

背景には「男は働き、女は家庭」という根強い性別役割分業意識があることが指摘されています。それでも日本人女性が長寿であることの理由は、比較的教育水準が高く、健康行動がよく、肥満者の割合が極めて小さいことが挙げられます。

また女性は若い時から友人や地域住民、こどもの親同士など多様な人間関係を形成する機会が多く、人との社会的つながりを持つことが比較的得意です。海外の研究では、配偶者を失うことは男女とも健康へのリスクとなります。

しかし日本では男女に顕著な違いがみられることはよくあります。たとえば高齢者の一人暮らしは健康によくないといわれていますが、その影響がみられるのは男性に限られるようです。

これまでの研究によると、高齢男性の一人暮らしは精神健康を悪くする要因のひとつですが、女性ではその影響はみられません。夫と死別した高齢者の死亡リスクは、死別しなかった人より低いという研究結果も見られます。

この辺りが日本の特徴で、海外の研究者から見ると不思議なことと感じられるようです。このように日本人女性の平均寿命が長い理由を解析していますが、私はもっと単純に若い世代の女性の死亡率が低いためと考えています。

平均寿命に大きな影響を与えるのは若者の死亡率です。もちろん最近の長寿高齢者の増加はありますが、医療の充実により出産時に死亡することなどがなくなったことが大きいような気がしています。


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