ごっとさんのブログ

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ネコがマタタビをなめるのは防虫効果

2022-08-03 10:29:25 | 
家のネコたちもマタタビが大好きで、粉を床にまいてやるとなめたり顔や頭をこすりつけたりして喜びます。

ネコがこういった行動をとる理由について、岩手大学などの日英の研究グループが、防虫効果であると発表しました。

ネコとマタタビに関する1950年代の研究では、ネコが成分であるマタタビラクトンを嗅ぐためとされていました。

これに対し研究グループは、ネコが反応する最も強力な物質が「ネペタラクトール」であることを発見し、これには蚊を避ける効果がありじゃれると蚊に刺されにくくなることを示しました。

マタタビを傷つけると、無傷のものに比べネペタラクトールとマタタビラクトン類の総放出量が10倍以上増えました。無傷の葉では有効成分の8割以上がネペタラクトールなのに、傷ついた葉ではネペタラクトールとマタタビラクトンの組成比がおよそ半々になりました。

これは葉が傷ついたことのストレス応答で、酵素が活性化したためとみられます。次に化学合成したネペタラクトールとマタタビラクトン類を使い、無傷の葉と傷ついた葉の有効成分を再現してネコに与えました。

するとネコは傷ついた葉を再現した方により長くじゃれつきました。反応が長ければそれだけ蚊をよける成分が身体に付着します。また蚊を使って実験すると、傷ついたマタタビの有効成分の方が少量でも虫よけの即効性に優れていました。

ネコが反応する取っかかりはネペタラクトールでも、じゃれつかれて葉が傷つくとマタタビラクトンが増え、防虫効果を高めると考えられます。海外で猫がじゃれつくことで知られる「キャットニップ」も調べましたが、これは構造が類似の「ネペタラクトン」を放出する植物です。

有効成分はキャットニップがマタタビの40倍も多いのですが、マタタビはキャットニップの40分の1の量でも同程度の時間ネコは反応しました。

こういった結果から、ネコはマタタビやキャットニップの蚊をよける成分を最も効果的に利用できるような行動や、有効成分をよく感じられる嗅覚を獲得してきたとしています。しかし私はこの説にあまり納得できません。

家でネコにマタタビ(市販の粉になったものです)を与えると、確かに身体をこすりつけたりもしますが、ほとんどの行動はなめています。ネコがなめて恍惚としているのかはわかりませんが、明らかに嗜好品をなめるといった感じがメインになっています。

身体に防虫剤を刷り込むための行動とはとても思えません。またごくわずか残っているだけでも、他のネコが来るとやはり床をぞりぞりとなめまくります。

やはりマタタビはネコにとって、最も好きな嗜好品でありなめると気分が良くなる化合物となっているような気がします。


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