ごっとさんのブログ

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情報過多で欲求充足的に信じてしまう心理

2021-12-26 10:33:13 | その他
最近私もテレビの報道番組で知ったのですが、保湿クリームの「ニベア」と混ぜるとシミが消えるという化粧品の広告がネットなどで広がり、これがほとんど効果が無いということが問題となっているようです。

ニベアの販売元であるニベア花王が、一切関与していないと注意喚起をしている事態になっています。この面白さは、単にシミが消えるという広告ではなく、かなり広まっているニベアに混ぜるという点のような気がします。

ちなみにニベアは私の家にもあり、髭剃り跡のケアとして使っています。多分このシミ取り化粧品を単独で広告してもほとんど売れないものが、広がっているニベアと混ぜるということで、試してみようという気になるのかもしれません。

全く知名度のないシミ取りを既存の銘柄品と混ぜるという広告は、消費者心理をうまく使ったもので、多分違法性はないと思われます。

これがデマ広告であるということは分かりませんが、なぜ人はこういったデマかもしれない広告を信じてしまうのか、臨床心理学の専門家が解説していました。

人間は欲求を理性や論理でコントロールしていますが、大量の情報や口コミはこの理性や論理を外す格好の材料となるとしています。特に今回はニベアというすでに広まっており、多くの人が知っている名前を併記することで、よりこの傾向が強まったのかもしれません。

特に口コミは「社会的参照」といって、人間の行動の大きな手掛かりになります。口コミで高評価だと、これは買っても良いと自分を説得したり、これを買うとメリットがあると無意識に合理化する心理が働きやすくなります。

売る側としては、そのプロセスをいかに早めるかが重要となり、特にネットでは口コミ情報を多く羅列させてみた人が、自分の欲求を早く満たしたいと欲求充足的になるような仕組みがあるようです。

情報が注がれる機会が多ければ多いほど、これは自分にとって良いものだという発想が、欲求と相まって形成されます。またきれいになりたいという欲求を満たせるかどうかよりも、買って満足したいという心理になるそうです。

研究的視点でいえば、ネット上で「シミが消える」という画期的な効果が出されているとすれば、それ以前に学会や大きな研究部門を持つメーカーがそのことを発表しているはずとしています。

ここでは民間療法的なものから、新しい発見やイノベーションが見つかることはないとしていますが、私はちょっと違った意見です。

特に美容という分野では、いわば夢を追うものですからダメでもともとでやってみるのも良いと思っています。そういった気分的な満足感が、良い結果を出すこともあるのではないでしょうか。


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