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脳卒中や認知症の原因になる「心房細動」のリスク

2021-07-09 10:10:40 | 健康・医療
私は年1回健康診断を受けており、心電図も取っていますが今のところ異常は出ていないようです。

こういった検査でわかることがある「心房細動」は脳の病気である脳卒中や認知症の原因のひとつとなっています。「不整脈」と呼ばれる心臓の拍動の異常には、期外収縮、心房粗動、心室ブロックなどさまざまなタイプがあり、心房細動もそのひとつです。

心房細動は、心臓に4つある部屋のうち全身や肺から血液が戻ってくる「心房」が痙攣したように細かく震えることで、心臓が血液を規則正しく送り出すことができなくなる病気です。

心房細動が起こっても自覚症状が無いことが多いようですが、これが脳卒中や認知症を引き起こす恐れがあります。脳卒中と認知症は、高齢者が「要介護5(寝たきり)」になる原因の半分弱を占めています。

血液は血管を流れずに1カ所に留まっていると固まる性質があります。長時間同じ姿勢でいると足の静脈に血栓ができるエコノミークラス症候群と同じです。心房細動では細かく震えた心房の中に血液が滞留してしまうことで、血栓という血の塊ができてしまいます。

血栓が心臓から流れ出て、脳の血管に詰まって血流を妨げると脳卒中(脳梗塞)が起こり、これを心原性脳塞栓症といいます。心房細動で起こる認知症は、アルツハイマー病とは仕組みが違う「脳血管性認知症」との関連が強いようです。

脳血管性認知症では、脳梗塞や脳出血によって梗塞や出血が生じた場所やその周りに血液が届かなくなって、神経細胞がダメージを受け、記憶力や認知機能、行動や心理状態などが損なわれます。

脳の血管が詰まらなくとも、全身に血液を送る心臓の機能が弱まるために、脳に必要な栄養や酸素を送る血液が不足し、脳が「痩せる」ことが知られています。これも認知症が起こりやすくなる原因になります。

このように恐ろしい心房細動ですが、これ自身の治療法はあまりないようです。脳梗塞を予防または治療するために、血液が固まりにくくする抗凝固薬(ワルファリン)などが使われます。難しいのは心房細動が時々発作的に起こるタイプがあることです。

実際にCTやMRIで心房細動が原因で脳梗塞が起きた場合でも、入院時の心電図検査では確認できないこともあるようです。また心房細動で生じた血栓は、脳だけに流れていくわけではなく、足の血管や腎臓に詰まることもあるようです。

こういった心房細動を早期に知るためには、自分で脈を測る「検脈」の習慣をつけることが良いようです。

慣れていない人が自分の脈が不規則かなどの異常を判断するのは難しそうな気がしますが、時には手首で脈を診るくらいはやってみようかとも思っています。


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