ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

ビールの苦味に認知症予防効果

2016-12-26 10:37:15 | 健康・医療
キリンビールと東京大学、学習院大学の研究チームが、ビールやノンアルコール飲料の苦み成分に、アルツハイマー病の予防効果があることを発表しました。

厚生労働省によると認知症の患者は国内に462万人(2012年)いるとされ、このうち約7割をアルツハイマー型が占めると推定されています。これは加齢に伴い、脳内タンパク質のアミロイドβが蓄積することが原因とされています。

私は夕食時に缶ビール1杯ほどのビールを飲む習慣がありますが、この程度のことで楽しみながら予防できればうれしいことです。

研究グループによれば、ホップ由来の苦味成分である「イソα酸(イソアルファ酸)」に、脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用が見られたとしています。

この苦味成分のイソα酸というのは、やや専門的になりますが、名前も面白いのですが構造が非常に珍しく、ベンゼン環の芳香性が崩れたフェノール類といえます。実際にはフェノールではないのですが、ここにある水酸基が苦味を出していると思われます。

またホップ中にはα酸として存在しており、これが途中の工程でイソ型に変換するようです。この反応は通常熱によっておきますので、ビール製造のどこかの工程に加熱処理があるのかもしれません。

実際に研究グループが行った実験は、アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含む飼料を3か月投与します。その後行動薬理試験で認知機能を評価し、脳内に含まれるアミロイドβ量やサイトカインなどの炎症物質、神経細胞のシナプス量の測定を行いました。また脳内の老廃物を除去する、ミクログリアの活性化状態を評価しました。

その結果イソα酸投与群では対照群と比較して、脳内のアミロイドβの量が有意に低下し、ミクログリアの老廃物除去活性および抗炎症活性が亢進したようです。また神経細胞のシナプス量が増加し、行動薬理評価の結果、認知機能が有意に改善したとしています。

以上のようにイソα酸がアルツハイマー病の進行を抑制する効果があるとしています。当然ここで使用したイソα酸の量などは示していません。一般に化合物の何か効果を出すためには、最低有効量という数値があり、それ以上でないと全く役に立ちません。

なんとなく認知症予防に有効なものと聞くと、ごく僅かでもそれを摂取するのが良いような気になりますが、最低有効量以上でないと全く意味がないわけです。ですからそれがビールどれくらいが重要ですが、まあビールを飲めばアルツハイマーに良いらしいということで、飲めば一段とおいしくなるのかもしれません。

年賀状作成準備が終わりました

2016-12-25 10:23:41 | その他
もう暮れも押し詰まってきましたが、やっと年賀状の作成準備が終わりました。

毎年恒例となっていますし、なるべく早く始めようと思っているのですが、ついつい後回しになり元日に間に合うかどうかという時期になってしまいます。

年賀はがきの販売枚数は年々減少しているようですが、やはりメールやラインといったネットの普及が大きいような気もします。少し前の記事で年賀はがきの販売枚数が出ていましたが、2003年がピークで44億枚も出たようです。これが徐々に減少し来年分は28億枚と予想していました。この時一人平均が40枚程度となっていましたが、これも減少しつつあるようです。

私も現役のころは120枚程度出していましたが、徐々に整理をして現在は80枚程度となっています。一度メールをやり取りしているような人は、メールでの年賀状にしようかとも思いましたが、やはり年賀状の束を一枚ずつ見て懐かしい人を思い出すというのが、正月の風物詩的になっていますので、出せるうちはやや面倒でも作ることにしました。

通常今年の年賀状を見ながら来た人に出すという方法をとっていましたが、それでは整理し減らすことがなかなかできませんので、もう出さないと決めた人はやや失礼になりますがたとえもらっても出さないということで徐々に減らすことができました。

中にはもう十年以上も合ったことがなく、年賀状のやりとりだけの人もいますが、これはこれ良いような気もしています。

私は基本的に年賀状のデザインは干支を中心にしていますが、写真やイラストではなく干支の漢字をモチーフにしています。干支の漢字は普段使わないような字が多いのですが、比較的画数が少ないので、猫のしっぽの写真で文字にしたりしたこともありました。

パソコン購入時に入っている年賀状作成ソフトを使っていますが、これもどんどん進化しており、色々なレイアウトが簡単にできるようになりました。写真や文字の大きさも自由になりますし、文字フォントの種類も多く変わったデザインなども容易になっています。

また図柄の素材も、ネットには無料でダウンロードできるものが数多くありますので、それを組み合わせるだけになっています。私はこういった美術系のセンスはあまり良くないようで、パソコン画面で見るとなかなかよさそうでも、印刷してみるとダメだったりと、なかなか難しいものです。

こうやって印刷したものに必ず手書きで一筆加えるようにしていますが、これより近況などを印刷した方がよさそうな気がします。まだ宛名印刷が終わったところで、宛先を見ながら裏面を少し変えるつもりですので、また今年も元日配達は難しそうになるかもしれません。

新潟県糸魚川大火災

2016-12-24 12:24:14 | 時事
新潟県の糸魚川市で大規模火災が発生し、150棟が被害に遭ったようです。

消防庁によると市街地での火災での焼損軒数としては、東日本大震災を除いて過去20年で最多ということです。火災発生が午前10半ごろで、鎮火の正確な時間は分かりませんが、午後5時ぐらいとしてもごくわずかな時間で広がってしまったようです。

消防システムなどがこれだけ充実しているはずの現在で、なぜこんな大火災になってしまったかは、色々な要因が重なったためとされています。まず第一がこの日の強風が考えられます。気象庁によると、日本海側の低気圧に南風が吹き込み、糸魚川市では午前10時に最大風速14.2メートル、正午過ぎに最大瞬間風速が24.2メートルを観測し、出火当時強風注意報が出ていたようです。

さらに山を越えた風が日本海側に吹きおろし、空気が乾燥して温度が上がるフェーン現象が起きていました。このため燃え上がった炎が、かなり遠くまで飛び火しあちこちで火災が発生してしまったようです。

特にこの火災発生場所が非常に古い家並みで、木造の家屋が密集し道幅も狭く、消防車両が近づけなくて初期消火に失敗したようです。私は糸魚川には行ったことがありますが、どんな感じだったか記憶に残っていません。

こういった本当に古い家が立ち並ぶ場所というのは、地方都市だけではなく例えば京都ようなところでも、本当に道が狭くできています。本道からちょっと入ったところでは、車も入れないような道並みで、こんなところで火事になったらどうするのか気になるほどです。こういった現在の建築基準に合わず、しかもほとんど木造というのが日本には数多く存在しています。

今回の大火災を教訓にするといっても、よほどしっかりした市街化計画で、強制的に何かするというのも難しそうな気がします。私の家の近辺は新興住宅地の様なもので、古くからある家は皆大きな農家ですので、住宅も密集してきましたが、ある程度の幅の道路は確保できています。ですからこういった大火災の心配はないのですが、やはり火事というのは最も気にすべきことかもしれません。

今回の火災で700人以上の人に避難勧告が出たようですが、軽い怪我程度で犠牲者が出なかったことは不幸中の幸いといえるでしょう。火災で避難勧告という話はあまり聞きませんが、糸魚川市の対応はなかなか良かったと言えるのかもしれません。

この火災のニュースは当日の報道番組などをあまり気にせず見ていましたが、実際の被害が分かってくるにつれ、予想外の大きさに驚いています。

感染性胃腸炎 ノロウイルス

2016-12-23 10:40:13 | 健康・医療
このところノロウイルスが猛威を振るっているようで、最近の国立感染症研究所の発表によると、昨季ピーク時のほぼ2倍に達しているようです。

1医療機関当たりの患者報告数が、19.45となり大流行した2012年の最も多かった19.62人に迫る水準となっているようです。今年のノロウイルスは、近年流行していなかったタイプで、免疫のない子供がかかりやすく小学校や幼稚園などで集団感染が増加しているようです。

私はこのノロウイルスについてはあまりよくわかりませんが、通常のウイルスと違って、RNAを包んでいるタンパク質のエンベロープといわれる殻を持たないウイルスです。

このウイルスの研究があまり進展しない理由としては、ウイルス研究は実験室的に動物培養細胞に移植するのですが、このヒトに感染するノロウイルスはうまく増殖する動物細胞が見つかっていないようです。つまり実験室的に育てることが難しいため、なかなか研究が進展していないと聞いています。

ノロウイルスの型も何種類か知られているようですが、今回流行しているのは新しい型のため発症する人が増加しているようです。またこのウイルスは、血液型抗原への吸着されやすさが異なっており、H(O)やA型抗原に吸着されやすいことから、O型は感染しやすく、B型は感染しにくいとされています。しかしこれはあくまで理論的なものですので、本当にO型の患者が多いかどうかはよくわかりませんし、ほかの要素の方が大きいのかもしれません。

さてノロウイルスに感染すると1~2日で発症し、激しい嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が現れ、1~3日後には快方に向かうという、それ頬重篤な症状にはならないようです。それでも稀に十二指腸潰瘍などに進むこともあると言われています。

例年10月ごろから感染が始まり、年末から年明けがピークとなるようですが、今年は11月中旬から患者の報告が急増し、例年より早く流行が本格化しているようです。

色々な情報を見ても、なぜこの時期に流行するのかは全く触れていません。可能性を考えると乾燥が一つのキーワードかもしれません。通常ウイルスはタンパク質との複合体を作り、比較的重いものですが、乾燥してくるとこの複合体から離れ空気中に飛散するのかもしれません。

そう考えるとどこにも推奨されている、予防のための手洗いというのがどこまで効果があるのか怪しいような気もします。

私はまだかかったことがない(吐き気がして下痢をしたときなどこの感染の可能性はあります)のですが、かなり苦しいようですので、運よく免れることを祈っています。

特許翻訳とブログ原稿 続

2016-12-22 10:39:07 | その他
前回タイトルのような記事を書くつもりが、特許翻訳の話だけで終わってしまいました。

この続きを書くために、私の平均的な日常について触れておきます。朝食を摂ってテレビを見ながら一休みして、このブログの原稿の入力を行います。大体は前日までに何を書くかを考えておくのですが、時々決まっていないことがあります。こういう時はブログの編集画面から記事の一覧表を見たり、ヤフーが多いのですが、そういったネット記事の科学カテゴリーを見たりして決めています。

しかし前日テニス観戦などで遅くまで起きていると、起きるのが遅くなりこのパターンができないこともあります。そういうときのために、時事問題や最新ニュースではないような、いつでもアップできるものを書いておくこともあります。そういう場合は、大体特許翻訳の仕事をやり、一段落してから取り組むことになります。

普通は問題なくこれで進むのですが、面白い経験をしました。

かなり前のことですが、やや体調を崩したものの、熱もほとんどなく寝ているというほどひどくはないので普通に内職をしていました。こういう時は朝ゆっくり寝ていたいので、内職の後ブログ原稿を入力しておくことにしたのです。

それまで当然パソコンの前に座り、訳語の入力をしていたので、単に違うワードを開くだけで同じことの続きのような気がしていました。この時の内容は忘れてしまいましたが、私の比較的得意分野だったと思います。

ところが入力しようとしても文章が出てこないのです。何か頭の中が空回りしている感じで、何から書きだすか、どう展開するかをまとめることができないのです。次の内職の英文を見ると、訳が出てくるので頭の働きが止まってしまったわけではないようです。どうも文章を考えるということと、記憶を思い出すということは、脳の違った部位が働いているような気がします。

私は脳の機能についてはよくわかりませんが、右脳と左脳というほどの違いはなくても、何とか野が違っているようです。翻訳という作業は、英文を見て記憶している日本語を出し適当に並べていく作業です。

しかしブログ原稿を書くというのは、いわば新しいことを創造する作業になるわけです。ですから脳の切り替えが必要となるわけですが、普段は意識せず行えることが、調子の悪い時はうまくいかないような気がします。この時は一旦庭に出てうろうろすることで、その後ブログ入力ができましたが、この新たに創造するという作業は一段難しいことのように感じました。

これでまた新たに脳の不思議が増えたことになります。