キリンビールと東京大学、学習院大学の研究チームが、ビールやノンアルコール飲料の苦み成分に、アルツハイマー病の予防効果があることを発表しました。
厚生労働省によると認知症の患者は国内に462万人(2012年)いるとされ、このうち約7割をアルツハイマー型が占めると推定されています。これは加齢に伴い、脳内タンパク質のアミロイドβが蓄積することが原因とされています。
私は夕食時に缶ビール1杯ほどのビールを飲む習慣がありますが、この程度のことで楽しみながら予防できればうれしいことです。
研究グループによれば、ホップ由来の苦味成分である「イソα酸(イソアルファ酸)」に、脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用が見られたとしています。
この苦味成分のイソα酸というのは、やや専門的になりますが、名前も面白いのですが構造が非常に珍しく、ベンゼン環の芳香性が崩れたフェノール類といえます。実際にはフェノールではないのですが、ここにある水酸基が苦味を出していると思われます。
またホップ中にはα酸として存在しており、これが途中の工程でイソ型に変換するようです。この反応は通常熱によっておきますので、ビール製造のどこかの工程に加熱処理があるのかもしれません。
実際に研究グループが行った実験は、アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含む飼料を3か月投与します。その後行動薬理試験で認知機能を評価し、脳内に含まれるアミロイドβ量やサイトカインなどの炎症物質、神経細胞のシナプス量の測定を行いました。また脳内の老廃物を除去する、ミクログリアの活性化状態を評価しました。
その結果イソα酸投与群では対照群と比較して、脳内のアミロイドβの量が有意に低下し、ミクログリアの老廃物除去活性および抗炎症活性が亢進したようです。また神経細胞のシナプス量が増加し、行動薬理評価の結果、認知機能が有意に改善したとしています。
以上のようにイソα酸がアルツハイマー病の進行を抑制する効果があるとしています。当然ここで使用したイソα酸の量などは示していません。一般に化合物の何か効果を出すためには、最低有効量という数値があり、それ以上でないと全く役に立ちません。
なんとなく認知症予防に有効なものと聞くと、ごく僅かでもそれを摂取するのが良いような気になりますが、最低有効量以上でないと全く意味がないわけです。ですからそれがビールどれくらいが重要ですが、まあビールを飲めばアルツハイマーに良いらしいということで、飲めば一段とおいしくなるのかもしれません。
厚生労働省によると認知症の患者は国内に462万人(2012年)いるとされ、このうち約7割をアルツハイマー型が占めると推定されています。これは加齢に伴い、脳内タンパク質のアミロイドβが蓄積することが原因とされています。
私は夕食時に缶ビール1杯ほどのビールを飲む習慣がありますが、この程度のことで楽しみながら予防できればうれしいことです。
研究グループによれば、ホップ由来の苦味成分である「イソα酸(イソアルファ酸)」に、脳内の免疫細胞である「ミクログリア」を活性化させ、アミロイドβを除去する作用が見られたとしています。
この苦味成分のイソα酸というのは、やや専門的になりますが、名前も面白いのですが構造が非常に珍しく、ベンゼン環の芳香性が崩れたフェノール類といえます。実際にはフェノールではないのですが、ここにある水酸基が苦味を出していると思われます。
またホップ中にはα酸として存在しており、これが途中の工程でイソ型に変換するようです。この反応は通常熱によっておきますので、ビール製造のどこかの工程に加熱処理があるのかもしれません。
実際に研究グループが行った実験は、アルツハイマー病モデルマウスにイソα酸を含む飼料を3か月投与します。その後行動薬理試験で認知機能を評価し、脳内に含まれるアミロイドβ量やサイトカインなどの炎症物質、神経細胞のシナプス量の測定を行いました。また脳内の老廃物を除去する、ミクログリアの活性化状態を評価しました。
その結果イソα酸投与群では対照群と比較して、脳内のアミロイドβの量が有意に低下し、ミクログリアの老廃物除去活性および抗炎症活性が亢進したようです。また神経細胞のシナプス量が増加し、行動薬理評価の結果、認知機能が有意に改善したとしています。
以上のようにイソα酸がアルツハイマー病の進行を抑制する効果があるとしています。当然ここで使用したイソα酸の量などは示していません。一般に化合物の何か効果を出すためには、最低有効量という数値があり、それ以上でないと全く役に立ちません。
なんとなく認知症予防に有効なものと聞くと、ごく僅かでもそれを摂取するのが良いような気になりますが、最低有効量以上でないと全く意味がないわけです。ですからそれがビールどれくらいが重要ですが、まあビールを飲めばアルツハイマーに良いらしいということで、飲めば一段とおいしくなるのかもしれません。