京都大学や奈良先端大などの研究グループが、植物の病原体などの新たな防御機構を解明しました。
植物は細菌などの病原体が葉の気孔から細胞の間に侵入すると、細胞外のブドウ糖などを回収し、養分を与えないようにして防御することが分かりました。この防御の結果、病原体は植物に害を与える物質を分泌できず、増殖もできなくなるようです。
これを利用して細胞外の糖回収を高める化合物を見つければ、多様な病原体に有効な農薬を開発できる可能性があるとしています。
植物にも動物の様な免疫システムがあることが知られており、主にこれを使って病原体を防御しているとされています。この辺りは私もあまり詳しくわからないのですが、近年この辺りも色々分かってきたようです。
植物は細胞膜に存在する、病原微生物の認識に関わる受容体により、侵入してきた微生物の構成成分を検出し、様々な免疫応答を誘導するようです。この認識に関わる受容体の構造と機能が明らかにされると共に、受容体と複合体を形成するタンパク質が同定され、微生物の認識に伴う免疫誘導の分子機構が明らかになってきました。
ところが病原微生物にもこれに対抗するシステムを持っているようです。侵入した微生物は、植物の免疫誘導を抑制するため、エフェクターと呼ばれる自らのタンパク質を植物の細胞内に分泌し、認識に関わる受容体を介した免疫反応の誘導を阻害しているようです。動物ではこういった免疫抑制の話は聞きませんので、抗体を介した免疫システムは、こういったエフェクターによる阻害がかからないのかもしれません。
植物の世界では、毎年作物生産の15%が病害により失われていると言います。今後の世界の人口増加を考えると、如何にこの失われている15%の損失を抑えるかが重要となっているようです。
本題に戻りますが、この研究グループはシロイヌナズナを用いた実験を行っているようです。どうも植物というとこのシロイヌナズナが使われますが、たぶん昔から実験植物して使われ多くの性質が分かっているからかもしれません。
この植物の細胞膜にあり、ブドウ糖などの取り入れ口の役割を果たすタンパク質を作れないよう遺伝子操作すると、この植物は病原体に非常に弱くなってしまうようです。研究グループはこのタンパク質を同定し「STP13」であることが分かりました。このタンパク質は別のセンサーから病原体の侵入を伝えられると、細胞外のブドウ糖を細胞内に回収するようです。
こういった自然の機構をうまく使った農薬であれば、無害の物が作れるような気もします。
植物は細菌などの病原体が葉の気孔から細胞の間に侵入すると、細胞外のブドウ糖などを回収し、養分を与えないようにして防御することが分かりました。この防御の結果、病原体は植物に害を与える物質を分泌できず、増殖もできなくなるようです。
これを利用して細胞外の糖回収を高める化合物を見つければ、多様な病原体に有効な農薬を開発できる可能性があるとしています。
植物にも動物の様な免疫システムがあることが知られており、主にこれを使って病原体を防御しているとされています。この辺りは私もあまり詳しくわからないのですが、近年この辺りも色々分かってきたようです。
植物は細胞膜に存在する、病原微生物の認識に関わる受容体により、侵入してきた微生物の構成成分を検出し、様々な免疫応答を誘導するようです。この認識に関わる受容体の構造と機能が明らかにされると共に、受容体と複合体を形成するタンパク質が同定され、微生物の認識に伴う免疫誘導の分子機構が明らかになってきました。
ところが病原微生物にもこれに対抗するシステムを持っているようです。侵入した微生物は、植物の免疫誘導を抑制するため、エフェクターと呼ばれる自らのタンパク質を植物の細胞内に分泌し、認識に関わる受容体を介した免疫反応の誘導を阻害しているようです。動物ではこういった免疫抑制の話は聞きませんので、抗体を介した免疫システムは、こういったエフェクターによる阻害がかからないのかもしれません。
植物の世界では、毎年作物生産の15%が病害により失われていると言います。今後の世界の人口増加を考えると、如何にこの失われている15%の損失を抑えるかが重要となっているようです。
本題に戻りますが、この研究グループはシロイヌナズナを用いた実験を行っているようです。どうも植物というとこのシロイヌナズナが使われますが、たぶん昔から実験植物して使われ多くの性質が分かっているからかもしれません。
この植物の細胞膜にあり、ブドウ糖などの取り入れ口の役割を果たすタンパク質を作れないよう遺伝子操作すると、この植物は病原体に非常に弱くなってしまうようです。研究グループはこのタンパク質を同定し「STP13」であることが分かりました。このタンパク質は別のセンサーから病原体の侵入を伝えられると、細胞外のブドウ糖を細胞内に回収するようです。
こういった自然の機構をうまく使った農薬であれば、無害の物が作れるような気もします。