ごっとさんのブログ

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少し早いインフルエンザ流行期

2016-12-05 10:25:16 | 健康・医療
厚生労働省が、例年より早くインフルエンザが全国的な流行期に入ったと発表しました。

これは定点報告を受けている約5000の医療機関で、1期間あたりの平均が1.38人となり、流行期入りの目安とされる1を超えたためとしています。昨年はこの時期が年を超えており、今シーズンはかなり早い流行のようです。

検出されたウイルスは、A香港型が多く、次いでH1N1型、B型のようです。厚生労働省は他人に移さないためのマスクの着用と、ワクチン接種を呼びかけています。このワクチンには、発症や重症化を抑える効果があるとしています。

このブログでも肺炎球菌ワクチンの話を書きましたが、このインフルエンザワクチンにはかなり疑問を持っています。ワクチンというのは言うまでもなく、無毒化した抗原ウイルスを接種し、そのウイルスに対する抗体を作るためのものです。

この抗体は一度できてしまえば、ほぼ一生消えることは無いとされています。私たちの体の中には、すでにインフルエンザウイルスに対する抗体を何種類も持っているはずです。ではなぜ毎年インフルエンザにかかるかというと、このウイルス自体非常に型の種類が多いこともあります。また特に問題なのは、このウイルスは表面抗原がかなり頻繁に変異してしまうことが知られています。

つまり例えば今年はやりそうなA香港型の抗体を持っていたとしても、今年は変異してしまって持っている抗体が機能しなくなり発症してしまうわけです。そこで毎年ワクチン接種して予防することになるわけですが、本当に予防になるのでしょうか。

一つにはウイルスの型がかなり多いのですが、ワクチンにすべての型の抗原を入れることはできません。そこで来シーズンはやりそうな型を予測して、2種類ぐらいの混合ワクチンを作ることになります。ですからこの予測が外れると、ワクチンの意味がなくなってしまうわけです。

もう一つが変異の問題です。ウイルスの変異が速く、次のシーズンまでに表現抗原が変わるとされていますが、ワクチンは作成するのに非常に時間がかかります。現在の卵を用いる方法では、6か月程度はかかるようです。ですから新しいワクチンといっても、半年以上前のウイルスに有効なものとなるわけです。

またこのワクチンに使用するウイルスは前のシーズンに流行ったものですので、今年は変異して表面抗原が変わっていれば、効果が出ることはないわけです。こう考えると、インフルエンザワクチンの効果が出るかは非常に疑問となります。しかしワクチンを接種したから風邪をひかないだろうという気分は、プラセボ効果が期待できますので、発症しても重症化しないかもしれません。

こういう感じですので、私は今年もワクチン接種はしないつもりです。