ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

原野商法詐欺の顛末 その4

2019-06-25 10:21:06 | その他
口コミサイトを利用して、他の被害者と連絡を取ろうとしました。

そこで使い捨てができるようフリーメールを登録・取得し、このサイトに私の詐欺の簡単な手口とこのメールアドレスを掲載し、同様な被害者にメールをくれるよう投稿しました。

こういった怪しげなサイトに公開すると、いたずらや迷惑メールが来るのかと思いましたが、そういう類のものはほとんどありませんでした。これは比較的早く応答があり、同じ神奈川在住のTさんと千葉県のIさんからメールが来ました。

その後1か月ぐらいで4名の方から連絡があり、こういった方法でも当初の目的は達成できたと感じています。この件については後から触れます。

さて市の消費者センターに行ったところ、相談員の中年のおばさんは非常に対応がよく、詳しく話を聞いてくれました。契約書を見てもらったところ驚きの条項が入っていました。

ここは原文を転記しますが「本契約は、同日契約の別紙土地売買契約書と一体不可分とし、別紙土地売買契約書の売買代金5,380,000円を本売買契約の売買代金と相殺することを条件とする」というところを見つけてくれました。

これは前に書きました反社会勢力関係の条項中に入っており、私も見逃してしまったところです。これでは私はどこかの土地を買ったことになっており、その代金が私の土地の代金と支払った現金の合計額となっていたわけです。

推測では中身を見ずに署名捺印した残りの2部のうち、どちらかが私が買ったという売買契約書だった可能性が高いようです。これで書類上では三宝建設は、私に売買代金を払う必要がないことになります。

それでも裁判に持ち込めば、相手が出廷することは無いので必ず勝訴し土地を取り返すことはできるとのことでした。その他2回相談し、金をかけずに取り戻す方法を考えましたが、やはり難しいようでした。

しかし私が別紙契約書を持っていないことや、どこの土地を買ったかも知らないという事は、最初から私をだます証拠になるのではということで、再度警察に行き事情を話しました。

今度は知能犯係長と話しましたが、その別紙契約書があれば検討できるというようなことで、やはり取り上げてもらえませんでした。帰ってから三宝建設不動産にこの別紙契約書を送れという書状を送りましたが、当然無視されてしまいました。

この消費者センターとの話の中で、こういった詐欺グループは、一つの拠点に1年ぐらいしか居ないことが多いと聞きました。この不動産が東京都に登録したのが前年11月ですので、あまり時間もないという事になります。

原野商法詐欺の顛末 その3

2019-06-24 10:17:51 | その他
昨日からの続きですが、契約書を締結してからしばらくして、法務局から連絡が来ました。

その内容は「登記の申請があり、真実だった場合は委任状と同じ印鑑を押して返送する」というものでした。これは記載されている法務局に電話して、どういうことかを確認すべきでしたが、単なる登記手続きの一環と思い、署名捺印して送り返しました。

この時は完全に相手を信用していたわけではありませんが、移転登記には権利書が必要と思い込んでいたところが問題でした。それでも念のためとコピーを残しておきましたが、これは後から役に立ちました。

さて振り込み期限の8月20日になっても振り込みの連絡は来ません。ネットバンキングで銀行口座を調べても全く入金はありませんでした。午後になり三宝建設に電話しましたが、倉本、三浦は不在で内容は担当者でないとわからないので、伝えて電話させるで終わってしまいました。

2日ほど待っても電話もありませんし、当然入金もありません。そこで宇都宮法務局に電話したところ、私が返送した書類は、権利書を紛失した場合に持ち主に確認するもので、それによって私の土地は三宝建設名義で登録されていました。

念のため詐欺にあったようだという事を伝えましたが、名義を戻すためには裁判所の裁定が必要とのことでした。

無駄だとは思いましたが、友人に書式などを教えてもらい、内容証明付きの請求書を三宝建設に送りました。ここであきらめるのは悔しいという事で、何ができるかを考えました。

まず私の住んでいる市がやっている無料法理相談に申し込みましたが、ちょうどキャンセルがあったという事で、9月初旬に受けることができました。ところがこの相談員の高齢の弁護士は全く役に立たず、単に警察に連絡しろという事だけでした。

そこで市役所の近くの管轄の警察署に行き、知能犯係に話をしましたが、単に入金の期日に振り込みがないという事だけでは、詐欺として立件できないという事でした。

ここではかなり細かく聞いてくれましたが、私を最初からだますという意思の証明はできるはずはなく、警察は動いてくれませんでした。その折こういうたぐいの問題は、市の消費者センターで受け付けているからと電話番号を教えてくれました。

何となくたらい回しのような気もしましたが、一応消費者センターに電話して予約を取りました。こういったいわば公の組織との相談と同時に、ネットを使った被害者集めをやってみました。

三宝建設不動産のHPは見ていましたが、それに「口コミ」を加えて検索するとそういったサイトがあり、騙されたという内容や非難が多数掲載されていました。

まだまだ続きますのでお付き合いください。

原野商法詐欺の顛末 その2

2019-06-23 10:28:09 | その他
昨日に続いて土地の詐欺の話しで、土地売買契約書締結することにしました。

この契約書は倉本が1行ずつ指で示しながら読み上げ、説明していくという丁寧なものでした。

この中で契約日が最初に話を聞いた5月12日の割には代金支払い日が8月20日というのは遅いのではと質問しましたが、登記が私から三宝建設不動産にして、これをその企業に登録するのに時間がかかることと、その企業からの入金後となるので余裕をもって3か月後になっているという事でした。

これはそれほど違和感なく納得できるものでした。さて契約書の内容ですが、よく聞く色々な免責事項などの後に、反社会勢力(暴力団関係)だった場合の取り決めがかなり続いていました。

私はなぜこんな条項があるのか聞きましたが、現在はどんな場合も入れるように指導されているという事で、その部分は飛ばしてもらいました。ところがこれがうまくできた詐欺の手口のひとつだったのですが、この時は気が付きませんでした。

この反社会勢力に関する項目以外は、問題となるよう部分はなく私も了解しました。私が署名捺印しているとき、倉本が残り2部の契約書の署名欄を出して準備していました。

この時普通2部のような気がするのになぜ3部あるのかを聞いたところ、登記に法務局提出用と言われ、そんなものかと3部に署名捺印しました。この時残りの2部の内容は確認しませんでしたが、この辺りも巧妙な詐欺の手口でした。

この日はこの契約書の一部と8万円の領収書を受け取り帰ってきました。その後倉本から現金支払いと権利書の受け渡しなどで話があると連絡を受け、6月初旬に同じファミレスで合いました。

この時は倉本のほかに会計課長という肩書の三浦と2名で話し合いました。代金の支払いは現金と振り込みのどちらが良いかというので、振込依頼書に記入して渡しました。振り込みを行う日に連絡し、代金を確認後権利書を取りに来るという事で、この段階では今回の売買をかなり信用してきていました。

この話の続きのように、売買代金の節税対策の方策があるという事になりました。これはそういう操作のため前もって代金を建て替えるという話でしたが、私は最後まで聞かずに断りました。

私は基本的に収入があった場合、決められた税金を払うという事は当然という考えです。変な節税対策して減額すること自体やや気持ち悪さがあったことも確かです。この後三浦は非常に不機嫌になり帰っていきましたが、これを断ったことは大正解だったことが後からわかりました。

後は代金の振り込み連絡を待つことになりましたが、8月初めに宇都宮法務局から封書が届きました。

まだまだ明日に続きます。

原野商法詐欺の顛末

2019-06-22 10:35:35 | その他
昨年私は、土地をだまし取られるという詐欺にあい、やっとある程度決着しましたので少し長くなりそうですが、その顛末を書いてみます。

私は栃木県那須に小さな土地を所有していました。この土地はバブルのころ一種の投資として義父が購入し、値上がりしたら転売するというもののようでした。その後バブルがはじけ、売ることができないままいろいろあって私が相続したものです。

この土地は若干は価値があるようで、少額ですが固定資産税がかかり、かなり面倒だと思っていました。

この土地については、10年ほど前から詐欺ではないかという購入したいという話が何件か来ていました。話を聞くところまではやったのですが、売却前に土地の測量費とか管理費など色々な名目で数十万円先に支払うということで、すべてこの段階で断ってきました。

その後何の話もありませんので、本当に詐欺だったかは確かめようのないものでした。ただこの土地を見に行ったのは15年以上前でしたが、その時すでに一面の雑木林になっていましたので、わずか100坪の私の土地が売れるとは思えませんでした。

さて昨年5月のことですが、三宝建設不動産というところから、この那須の土地を購入したいので、話を聞いてほしいという電話がありました。

また怪しい話かと思いましたが、一応聞くことにして数日後近くの駅ビル内の(詐欺師かもしれない人を自宅にいれたくないので)マックで、担当の倉本という人の話を聞いてみました。

彼は30代ぐらいの若い人でしたが、一見まじめそうでそれほど印象は悪くはありませんでした。この那須の土地は、ある企業が税金対策のために購入が決まっており、その区画は6人の地主がいるのですがすでに4人とは契約ができているとのことでした。

税金対策という目的ですので、この土地を利用するというものではなく、雑木林のままでもよいという話でした。購入価格は450万ですが、この企業との話し合いでもう少し上乗せできるだろうとの説明でした。

その為是非売買契約書を締結してほしいという話しで、その前に現金が必要という事は出てきませんでした。その後2回ほどこの倉本から電話で催促され、5月末に売買契約書を締結することにしました。

ただその時に登記費用として80,000円準備してほしいとのことでした。わずか8万だまし取るために、こういった手口を準備するとは考えにくいので、住民票や印鑑証明書を準備して、今度は近くのファミレスで契約することにしました。

この時買取価格は530万まで上がり、契約書にもその金額が明記されていました。
明日に続きます。

加齢で減る酵素を注射し若返り

2019-06-21 10:30:51 | その他
加齢で減少する血液中のタンパク質の一種(酵素)を若いマウスから取り、老化したマウスに注射すると身体活動が活発になり、寿命を延ばすことを日米の研究チームが突き止めました。

ヒトでも加齢でこの酵素が減ることを確認しており、健康寿命を延ばす抗老化法の開発につながる可能性があるようです。

そもそもなぜ老化するのかというと、現在でも仮説の域を出ていませんが、色々な説が出ています。その一つがプログラム説で、生物の寿命はある程度のばらつきはあるものの、生物種によって生まれてから死ぬまでの時間はあらかじめプログラムされているというものです。

また若い細胞をシャーレの中で培養すると、ある程度分裂したところで止まってしまい、高齢の細胞を使うとその分早く分裂が止まることが分かりました。このように細胞の分裂回数に制限があることを「ヘイブリック限界」と呼んでいます。

細胞が一定の回数以上は分裂できない理由の一つに、染色体の「テロメアの短縮」という現象があげられています。テロメアは染色体の構造を安定化するなどの役割がありますが、細胞分裂においてDNAが複製されるたびに、テロメアは短くなっていくのです。

このテロメアがある限度を超えて短くなると、染色体の構造が不安定になったりで、細胞はそれ以上分裂できなくなります。以上が老化についての現在提唱されている仮説です。

さて今回の研究では、加齢で様々な臓器の働きが衰え、病気の原因となりますが、その一因に加齢で減る「NAD」という物質に着目しました。このNADは合成酵素によって体内で合成されています。

そこでアメリカワシントン大学や国立長寿医療研究センターなどのチームは、血液中のこの酵素を分析しました。6カ月と18カ月のマウスで調べると、オスで3割、メスで7割減ることが分かりました。

老齢マウスでは、この酵素の量が多いほど、その時点から長く生存する傾向があることも分かりました。酵素の量が保たれるようにマウスを遺伝子操作すると、高齢でも身体活動のレベルが1年若くなりました。

ヒトでいえば、50代が20代に若返るようなもので、睡眠の質、学習・記憶力、網膜の細胞の働きなども高く保たれていました。

4~6か月の若いマウスから、このNAD合成酵素を含む成分を取り出し、26カ月のメスのマウスに3か月間与えると寿命が16%伸びたようです。毛並みもよくなり、活発に動くようになり、健康寿命に当たるような「中間寿命」を延ばすことも確認しています。

この酵素の働きは、抗老化法の手段になる可能性があると述べていますが、先のテロメア仮設などとの関連はこれから検証していくことのようです。