須賀敦子さんの『静かなる魂の旅』を読んでいます。
2010年の出版ですから須賀さんが亡くなって12年が過ぎた頃です。
著者の足跡を辿る180分のDVDと小さな愛蔵本がセットになっており
13年間を過ごしたイタリアでの日々を辿る美しい映像と
多くの友人たちの寄稿文などが朗読され、優れた須賀文学の資料になっています。
信仰の道を志しながらも飽き足らず、生きる人々から学びたいと願い
後に結婚することになるペッピーノとの出会いや、コルシア書店での体験など
須田作品をなす質の高さが、此の地で育まれたことを想像させます。
須賀敦子はイタリアで、誰と出会い、何処を訪れ、何を考えたのか…
映像と朗読で綴る記憶の断片『静かなる魂の旅』。
是非お読み頂きたい、心洗われる珠玉の一冊です。
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