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夏には、月に想いをはせる夜があって、そこには、この「アポロ」というアルバムが向いている。
このアルバムは、「FOR ALL MANKIND」という、人類の実際のアポロの月への旅を、本物の映像を編集して作った映画の、サウンドトラックとして作られた。
この映画は、実に短期間の上演だったのか?みんなの目に触れることは少なかったはずで、自分も、実は、NHKで偶然、この映画をやったことで、初めて目にした。
イーノの音楽は、短い映像の切り替え・展開の速いものには向いていないが、ひたすら、月と地球とその間の空間を漂う、少しロングショットの映像には、マッチする。
実際、イーノは、この映画の編集にも口出しをしていて、「もっと1つ1つのシーンを長くした方がいい」と助言をしたそうである。
この映画には、みんなが、昔、想いをはせ、興奮した、月への旅の映像が満載である。
小さい頃、あこがれ、不思議に思った、月へ人間が行くというフロンティア精神がここには詰まっている。
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このアルバム「アポロ」は、是非、夏に、月を見ながら、空を見上げながら、地球の日々の嫌なことを忘れ、気を空の空間に漂わせながら聴いて欲しい1枚である。