気を安らげる止まり木に、むかしばなしでもひとつ。
~おむすびころりん~
おじいさんが、いつものように山で木を切っていた。
昼になったので、昼食にしようとおじいさんは切り株に腰掛け、おばあさんの握ったおむすびの包みを開いた。
すると、おむすびが一つ滑り落ちて、山の斜面を転がり落ちていく。
おじいさんが追いかけると、おむすびが木の根元に空いた穴に落ちてしまった。
おじいさんが穴を覗き込むと、何やら声が聞こえてくる。
おじいさんが他にも何か落としてみようか辺りを見渡していると、誤って穴に落ちてしまう。
穴の中にはたくさんの白いネズミがいて、おむすびのお礼にと、大きい葛篭と小さい葛篭を差し出し、おじいさんに選ばせた。
おじいさんは小さい葛篭を選んで家に持ち帰った。
家で持ち帰った葛篭を開けてみると、たくさんの財宝が出てきた。
これを聞きつけた隣りのおじいさんは、同じようにおむすびを蹴って穴に無理矢理入れた。
おじいさんは自分から穴に入っていき、土産をよこせと怒鳴りつけた。
ネズミが大きい葛篭と小さい葛篭を選ばせたが、欲張りなおじいさんはネコの鳴き真似をしてネズミを脅し、両方の葛篭を持って帰ろうとした。
ところがネズミはおじいさんに噛み付いたので、おじいさんは降参しましたとのことさ。
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