二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

3月6日(日) 商売にならない事ばかり(笑) 11:00~17:00

2016-03-11 12:31:53 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。

花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

六歌仙、小野小町の歌ですね。
この詠み人達の名のついた6把のコウキ紫檀の西野二胡『六歌仙』、
その内の『小町』が、この日曜日に初代の主の元へ旅立ちました。

『六歌仙』をご存知ない方の為に説明すると、
光舜堂の母体(有)イチ・マル・ハチが所有する超高級材のコウキ紫檀
で6把分だけ材料取り出来た材、で作った西野二胡のことです。
材があまりにも高級過ぎて商品にならない価格が付いてしまうので、
西野が持てる技術の全てを注いで作っている(←現在進行形)この二胡は、
“貸与” という形式で、西野が弾いて欲しいと思う日本人演奏家さんに
無償で長期的に使っていただいている楽器です。
メインで使わなくなれば速やかに(有)108にご返却いただきますが、
ご愛用いただけるのでしたら半永久的に貸与するものです。
既に6把中4把が完成し、
『喜撰』が 木村ハルヨさん、
『黒主』が 鳴尾牧子さん、
『業平』が 峠岡慎太郎さん のところへ旅立っています。

で、4人目、『小町』は誰の元へ行ったか、というと、
桐子さん(中西桐子さん)が『小町』の初代の主になりました!

本当は『小町』は、二胡が完成する前から貸与先と決めている北川先生
の処へ行く予定だったのですが、
いざ『小町』が出来上がってみたら、北川先生には『小町』より
「もっと違う音色の二胡を奏でて聴かせて欲しい」という
西野のワガママな欲が出て来ましたので、たぶん『遍照』が行きます。
そんな風に、『六歌仙』は6把それぞれ個性が違い、
西野の楽器職人としての、最高の技術だけでなくワガママもありったけ
詰まっています(笑)

桐子ちゃんは既に、『紅子』ちゃん(←桐子ちゃん命名)という
コウキ紫檀の西野二胡を日頃から愛用して下さっているのですが、
それでも「この二胡でレコーディングしたい!」と熱望。
同じ樹種のコウキでも、“ 商品の値段の材 ”と“ 商品に出来ない値段の材 ”は
やはり音色に差が出るのですね。
彼女の次回のアルバムが楽しみです!
あ、そう言えば、これは『小町』での収録アルバムではないですが、
今月21日(祝・月)にCD『晴れ種』再リリース記念LIVEがありますよ。
『小町』の生音が気になる方はLIVE詳細→KiRiKoのHPへ☆
(店主とワタクシも行きます♪)



ところで話変わって、この日は以前にもお越しのTさんが
初光舜堂のお友達のMさんを連れて来て下さったのですが、
まずTさんの二胡からチェック。

しばらく使わず放置状態にあった二胡のご相談。
これから二胡を始める予定の娘さんに使える楽器かどうか、
必要あらば皮を張り替える事も視野にいれていらっしゃいました。
診ると、確かに皮は緩い。。。
「いま娘は中国にいるのであっちで自分で買う、というのも考えています」
しかし伺えば、まだお嬢さんは中国語が不自由だそう。
知り合いも無く二胡の知識も皆無で楽器店に行って良い物が買えるかどうか。。。
「無理でしょう」 と言うのが店主の見解。
ちょうど現地事情に詳しい桐子ちゃんが傍に居たので
「どう思う?」と意見を訊くと、
「それはとても難しいでしょうね。。。」

今のを皮を張り替えるのが一番良さそうです。
でも、ワタクシが傍で聴いていて、音色がそんなに悪くないのです。
「ちょっと弾かせてください」 とお借りしてド素人弾きをすると、
なんだ!出るじゃないですか!!
「これ、超初心者なら何もしないで十分ですよ!弾き易くて音も出し易い」
確かに皮は緩んでいるけれども、それは上手になってから、
習っている曲が弾きにくいと感じてからで十分良さそうです。
「西野さん、ヘタクソな私がここまで高音が出せるんですから大丈夫そうですけど」
「はい、じゃそれで♪ お代はいりませんよ」(笑)

ところが一方、Mさんの二胡は、、、
「こっちの方が皮の張替え必要!!」という診断!
即入院で張り替える事になりました。
2把持っていらしたのでサブ二胡の方を調整。
皮は緩んでいるとは言え、こちらは松富士駒と福音弓で生き返りました。
良い音色になった二胡にご満足のMさん、
「100万円のがあるっていうから買うつもりで来たのに、必要無いわね」
うっ、それは残念!(笑)

でも酷く壊れたケースをバンドで縛って持っていらしていたMさんは
光舜堂オリジナル二胡ケースの軽さ(約800g弱ぐらい)に驚き、即買い!!
あ、この安心安全の超軽量日本製のケース、
大人気のため在庫の残りあと2つで、次回入荷は早くて4月末頃です。
ですが、すみません、次回の入荷分から2000円分値上りします。
尚、時期同じ頃二胡姫さんで価格は違いますが同デザインの紺色が発売されます。
光舜堂ではモスグリーンしか扱いませんので紺色が欲しい方は
二胡姫さんでの発売をお待ち下さいませ。
(モスグリーンが欲しい方は光舜堂へお越し下さいね)


その後、午前中に来ていた峠岡君が再びふらりと戻って来てビックリ!
最近ずっとすれ違いで同じ日に来ても会えていなかった桐子ちゃんと峠岡君、
二人で口を揃えて「「やっと時間が合ったー!!」」
「何とな~くまた戻って来てみて良かった!」という峠岡君、
君はテレパシーが使えるのでしょうか???
おかげで『二胡のがっこう』の打合せが進みました。
5月スタート、、、という事になりそうです。
楽しみ!!


今週もご来店ありがとうございました!


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