日本に二胡が本格的に入ってきて、約30年くらいたちます。勿論その存在は、映画や小説など通して、様々に知られてはいたでしょうが、
教室という形で皆さんが二胡を直接手に取って演奏を楽しむようになってからは、まだ、30年ぐらいでしょうし、本格的に広がったのはやはり女子十二楽坊以後でしょう。
今でこそ、どんな楽器が良い楽器であると皆さんも様々な経験、失敗も含めた、あるいは良い楽器を得られたことも含んで、沢山知識を仕入れてきた人も多いとは思います。
私が光舜堂を始めたころには、まだ、税関で蛇皮を斬られてしまったなどという話もありました。自由に個人で二胡を仕入れるなど思いもよらない時代でした。
現在では、ワシントン条約も変わってきて、楽器としての二胡は、個人での移動は問題ないはずなのです。
しかし輸出入という事になると、かつて蛇皮の規制だけだったのが、今度は木部の紫檀類の規制がさらに強まってきています。材料の中には、まったく中国から入ってこないものなどもあります。
元々日本で仕入れていた紫檀類今度は中国人の業者が日本で買い入れ反対に中国に送ったりもするような事態になってきています。
いずれにせよ、もともとが外国の民族楽器ですから、手に入れるのは難しかったと思います。
今でこそ日本の楽器屋さんが、中国のメーカーに発注して、日本に仕入れているところなども出てきました。しかしそれも相当大量に仕入れないとできないことですしまた、楽器としての検品など、思うようにはいかないようです。
以前は、上海などには、二胡屋さんの町があって、そこで皆さん観光方々二胡を購入してきた方などもかなりいらっしゃると思います。
しかしいまでもそうですが、やはり先生から楽器を買うというのが、二胡愛好家の入手ルートの主力でしょ。当然沢山の中から選べるというのは、楽器屋さんを開いている大きな教室以外では難しいことだと思います。
弓も同じことが言えるでしょう。楽器屋さんの持っている中から、あるいは先生の持っている中から、あるいはまた通販会社の持っている中で、それらを試して、これくださいとは言えないと思うのです。
楽器に関してもまた弓に関しても、こういうのが良い弓であると、色々おっしゃる方はたくさんいますが、たぶんそれは間違ってはいないと思もいます。
しかし一本一本質の違う竹でできていますから。例えばこんなのは良いとあるいはこのメーカーの物は良いと言われても、たとえ同じメーカーの物でも、竹自体が天然の物ですから、硬すぎたり柔らかすぎたり、それを確かめる方法はないのです。(慣れてくれば、弓を手に取って弾かなくとも、曲げたりバランスを見たりして良し悪しは多少判断が付くと思いますが、お店やさんでは曲げさせてもらえないでしょうね。折れたら大変ですから)
もしかしたら先生方の中にはお持ちの弓の中から何本か弾かせてくれて、その中で選ばせてくれる方がいるのかもしれません。
しかし楽器屋さんでそれをやっているところは、聞いたことはありません。
大体が脱色した馬毛だと、プロが弾いたら、半年くらいで交換する方も多いのですから、中には3ヶ月で廃棄するという方も、何人にも試された弓は、中古という事になってしまいます。
そこで選べないのなら、どれを選んでもほとんど同じに作れないか?という事で作り始めたのが、福音弓です。
100本の竹を仕入れて、弓に仕上がるのが、三分の一というくらいまで竹を厳選すれば、相当良いものを安定して皆さんにお届けできるのではないかと考えたのです。
その基準も各地の先生方に弾いてもらって、基準を作れたのです。
今は、2,3年で交換している弓ですが、毛を張り替えられるようにしさえすれば、たとえ日本製で多少金額が上がっても、安心して買えて、長く使え、リーズナブルになります。そして何より弾きやすい弓ができるのではないかと、考えています。
最近かなり、弓にこだわる方々からの依頼で、弓の注文品を作り始めています。
長さはこれくらいで、重さもこのくらい先端と手元のバランスはこれが良い、あるいは、毛の質の違いによって音色を変えて、
毛の束ね方を変えて音の立ち上がりなどを強調したりと、色々やっています。
どうやら私の弓つくりも、様々なご要望に対応できるくらいになったようで、最高の弓を得られたと皆さん喜んでおられます。
今はコロナのこの時期ですから、本当にたまにお会いできる方の為だけですが、
たぶん来年には、コロナが落ち着いたころには、工房まで来ていただける方には、そして本当にこだわる方の為には、特注の弓の販売を始めようと思っています。
皆さんに工房に来ていただいて、実際に何種類もの毛による音色の違いなどお試しいただけるようにしたいと思います。
楽器も最近は、特注品の方が多く、胴は小葉紫檀で、なおかつ強く響くように、強さは要らないから優しい音色、あるいは本当に遠くまで響く楽器、あるいは自宅で弾くので音を小さくともちゃんと二胡の音色になるようになおかつ音を小さく(これはあるお客様の御依頼で作り始めたのです、お客様の相当無理な依頼を聞くことで私自身の技術も上がります、そういう事では大変有難いお客様です。ありがとうございます)、、等々、日本に二胡が入ってきて、やっと日本の中でも、二胡も弓も皆さんが自由に選んで楽しめる、
どうやらその下地が少しはできたのかもしれません。次世代の二胡造りさんや二胡の調整師の方に、期待しましょう。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ
教室という形で皆さんが二胡を直接手に取って演奏を楽しむようになってからは、まだ、30年ぐらいでしょうし、本格的に広がったのはやはり女子十二楽坊以後でしょう。
今でこそ、どんな楽器が良い楽器であると皆さんも様々な経験、失敗も含めた、あるいは良い楽器を得られたことも含んで、沢山知識を仕入れてきた人も多いとは思います。
私が光舜堂を始めたころには、まだ、税関で蛇皮を斬られてしまったなどという話もありました。自由に個人で二胡を仕入れるなど思いもよらない時代でした。
現在では、ワシントン条約も変わってきて、楽器としての二胡は、個人での移動は問題ないはずなのです。
しかし輸出入という事になると、かつて蛇皮の規制だけだったのが、今度は木部の紫檀類の規制がさらに強まってきています。材料の中には、まったく中国から入ってこないものなどもあります。
元々日本で仕入れていた紫檀類今度は中国人の業者が日本で買い入れ反対に中国に送ったりもするような事態になってきています。
いずれにせよ、もともとが外国の民族楽器ですから、手に入れるのは難しかったと思います。
今でこそ日本の楽器屋さんが、中国のメーカーに発注して、日本に仕入れているところなども出てきました。しかしそれも相当大量に仕入れないとできないことですしまた、楽器としての検品など、思うようにはいかないようです。
以前は、上海などには、二胡屋さんの町があって、そこで皆さん観光方々二胡を購入してきた方などもかなりいらっしゃると思います。
しかしいまでもそうですが、やはり先生から楽器を買うというのが、二胡愛好家の入手ルートの主力でしょ。当然沢山の中から選べるというのは、楽器屋さんを開いている大きな教室以外では難しいことだと思います。
弓も同じことが言えるでしょう。楽器屋さんの持っている中から、あるいは先生の持っている中から、あるいはまた通販会社の持っている中で、それらを試して、これくださいとは言えないと思うのです。
楽器に関してもまた弓に関しても、こういうのが良い弓であると、色々おっしゃる方はたくさんいますが、たぶんそれは間違ってはいないと思もいます。
しかし一本一本質の違う竹でできていますから。例えばこんなのは良いとあるいはこのメーカーの物は良いと言われても、たとえ同じメーカーの物でも、竹自体が天然の物ですから、硬すぎたり柔らかすぎたり、それを確かめる方法はないのです。(慣れてくれば、弓を手に取って弾かなくとも、曲げたりバランスを見たりして良し悪しは多少判断が付くと思いますが、お店やさんでは曲げさせてもらえないでしょうね。折れたら大変ですから)
もしかしたら先生方の中にはお持ちの弓の中から何本か弾かせてくれて、その中で選ばせてくれる方がいるのかもしれません。
しかし楽器屋さんでそれをやっているところは、聞いたことはありません。
大体が脱色した馬毛だと、プロが弾いたら、半年くらいで交換する方も多いのですから、中には3ヶ月で廃棄するという方も、何人にも試された弓は、中古という事になってしまいます。
そこで選べないのなら、どれを選んでもほとんど同じに作れないか?という事で作り始めたのが、福音弓です。
100本の竹を仕入れて、弓に仕上がるのが、三分の一というくらいまで竹を厳選すれば、相当良いものを安定して皆さんにお届けできるのではないかと考えたのです。
その基準も各地の先生方に弾いてもらって、基準を作れたのです。
今は、2,3年で交換している弓ですが、毛を張り替えられるようにしさえすれば、たとえ日本製で多少金額が上がっても、安心して買えて、長く使え、リーズナブルになります。そして何より弾きやすい弓ができるのではないかと、考えています。
最近かなり、弓にこだわる方々からの依頼で、弓の注文品を作り始めています。
長さはこれくらいで、重さもこのくらい先端と手元のバランスはこれが良い、あるいは、毛の質の違いによって音色を変えて、
毛の束ね方を変えて音の立ち上がりなどを強調したりと、色々やっています。
どうやら私の弓つくりも、様々なご要望に対応できるくらいになったようで、最高の弓を得られたと皆さん喜んでおられます。
今はコロナのこの時期ですから、本当にたまにお会いできる方の為だけですが、
たぶん来年には、コロナが落ち着いたころには、工房まで来ていただける方には、そして本当にこだわる方の為には、特注の弓の販売を始めようと思っています。
皆さんに工房に来ていただいて、実際に何種類もの毛による音色の違いなどお試しいただけるようにしたいと思います。
楽器も最近は、特注品の方が多く、胴は小葉紫檀で、なおかつ強く響くように、強さは要らないから優しい音色、あるいは本当に遠くまで響く楽器、あるいは自宅で弾くので音を小さくともちゃんと二胡の音色になるようになおかつ音を小さく(これはあるお客様の御依頼で作り始めたのです、お客様の相当無理な依頼を聞くことで私自身の技術も上がります、そういう事では大変有難いお客様です。ありがとうございます)、、等々、日本に二胡が入ってきて、やっと日本の中でも、二胡も弓も皆さんが自由に選んで楽しめる、
どうやらその下地が少しはできたのかもしれません。次世代の二胡造りさんや二胡の調整師の方に、期待しましょう。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ