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左は普通の二胡です。右は今度作ったヴィーナ ヴィーナ(仮名)です。
胴の幅135ミリ全長1000ミリ
去年ドデカゴン(G,D)といういわゆる中胡の音域の楽器を作りながら、さらに低い音は出来ないものかと、いろいろ試してみて、6台目でやっと完成です。
多分もう作りたくないほど大変でした。
楽器の形自体普通に、丸や6角形や8角形では、今までの中胡等と同じくただ ぶうぶう言うだけの、ぼってりした音にきりなりません。
イメージしていた、ビオラのようにはバリッとなってくれないのです。
そこで再度、このヴィーナ ヴィーナ様の弦を開発しましたが、これも失敗。
太すぎて、指板が無いと押さえきれないのです。
今までなかったわけだと、悩んでいる所、たまたまご来店した、会員のK女史、バイオリンの先生もやっている方に、手を取ってバイオリンのボーイングを教えていただいた時に、「駒の近くを弾くとこのような音、駒から離れるとこういう音、強い音を出すには、駒の傍を弾く」
手はバイオリンを弾きながら、あたまではヴィーナ ヴィーナの事を考えていました。
すみません。(最近はボーイングだいぶ良くなったようです。)
というわけで、駒と弓を近づけるために、編6角形(実際には宇南二胡と同じように変形12角形です)にしました。
殆どドデカゴンと変わりがない位に駒の傍に寄りました、その代わり、135ミリと横をとても長くしたのです。
やってみるものですね、何が活きて来るか分かりませんね。
Kさんありがとうございました。
理由をいくつか考えていろいろ試して、結局駒と弓の弾くところとが近くないと弦をシッカリと引っ掛けきれないようなのです。
緩い弦に乗ってしまうのでしょう。
そして今までは人工皮でやっていたのですが、この偏6角形にすると人工皮は縦横のあまりの違いに均一に張れないことが分かりました、3枚も駄目にして、
(こういう時ほぉさんは優しいのです。まだ一枚残っているではないですかまた買えばよいですよ、西野さんのお小遣いで。)
泣く泣く、蛇皮に切り替えました、何と、何と,
とても良いのです。
でもこれでドデカゴン並みにはシッカリ音の出る、胡琴が出来上がったのです。
どんな音がするのかは、今度の日曜日、それからしばらくはあるプロの方に、試し弾きをしてもらい、多分戻って来るのは、10月26日『日本の二胡物語』の日でしょう。
これは試奏いただけないガラスの二胡とはちがい、皆さんにも弾いてもらえます。
ただ、まだ完成型では無いような気がしているのです。
もっとできるはず。
ただ時間をください。大きさが大きいというだけで、かなり気力を使い果たしています。
さて、バイオリンと、二胡作ろう。