大変申し訳ないのですが、たぶん来月の5日くらいまでは在庫0が続きます。
思ったよりお客様の御要望が多く、ふだんの生産量では間に合いませんでした。
このところ雨も多く、製造が出来ない日々が続きます。
ましてや一回一回当然のことですが必ず品質を確認しながら作っています。
また、この3ケ月ほど多くのチェロ弾きさんに確認してもらっていました赤の「光輪」赤の「寂光」思ったよりも製造に時間がかかることも分かって来まして、駆け出しの松脂屋といたしましては、大変慌ててはいます。
しかし慌てて作って良い事はありません。
先日も、お客様からコメントをいただきました。
今までは既存の松脂の上に「音」を塗って「煌」を使っていましたが、毛替えの時期に来たので新しい弓毛に「寂光」「光輪」使ってみようと考えています」とのことです。
光舜松脂の本当の良さは新しい弓毛で確かめていただけるというのが一番だと思います。
また、あるお客様からは、「光舜松脂は今までのどんな松脂ともレベルが違う、これは革命です」と大変ありがたいコメントいただいています。
ベルリンのコントラバスの高橋さんも「至高」の松脂とおっしゃってくれています。
でも、光舜松脂製造販売所はまだまだ駆け出しの松脂屋であると自覚しています。
卸の販売もできず、各地の楽器屋さんに置いてもらう事も出来ず、少しづつ皆さんの本当の意味でのクチコミで広がっています。
にしても、ある教室の先生には「この松脂を使ったら他の物は使えない。何とか生徒さんにも使ってほしいので、多少とも卸をしてもらえないか?生徒さんはなかなか新しいものを試さないので」とのこと
そろそろ、こんなことも考えなければいけないのでしょうね。
またある方は「光舜松脂製造販売所のHPや光舜堂のブログなど読んで、まあこれは単なる釣り書かな?とは思ったけれど買って弾いてみて、これは本当のことを書いているのだと思いました!」
等々、嬉しいコメントもいただいています。
私が思うのに、このような天然熟成の松脂がいずれは世界中の擦弦楽器奏者に再び使われるようになると考えています。
ただ、天然熟成と言っても本当に様々な状態の物があるのです。
5年10年の物から、30年40年地中で熟成したもの。
それらが一定では無く混ざっているものなど。
もう一つ問題は、山火事や何らかの火に当たったもの。あるいは長い間沼や水中で熟成されたもの。
これらの環境による変化は一定ではないのです。
ですからでしょうね、缶ベルのように優れたものも、採取尽くされてしまうと無くなってしまいます。
そして、光舜松脂の全ての元である「基」のような微粒子には天然熟成では数十年ではならないようです。
30年物50年物を調べてみたのですが、どうしても何種類かの結晶の集まりのようです。
しかし、それでも、中には光舜松脂と同じように現代の金属巻の弦をしっかりと振動させるものもあったりはしますが、見つけ出すのが大変でしょう。
それでも、これだけの微粒子と結晶のあらゆる形が、私でも作れたのですからいつかは、必ず同じような天然熟成タイプの、もしかしたら光舜松脂よりより優秀なものが出てくるのかもしれません。
そしたら本当に世界中の擦弦楽器用松脂は、もうオイルなどの何かしらの添加物を入れないものになっていくでしょう。
松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ