弦堂さんからコメントをいただきました。
コメントというより一つの良い情報ですので、みなさんに、見ていただきたく、一つの記事にさせていただきました。
合奏
こんにちは。
いつも有益な記事をありがとうございます。
皆様に役に立つかもしれない情報をご提供させて下さい。
大陸のプロの楽団は、同じ工房、同じ材料、楽団で決まっている弦を使うなど、すべて統一されています。しかしアマの場合はそこまでは難しいかもしれません。すでに様々なことを知っていて、あらかじめ月収も受け取っている立場なら合わせることはできても、実費でそれぞれがやって、また色んな楽器に接する必要がある段階では、プロのような規律は現実的とは思えません。それで西野さんのご提案あたりが無難な落とし所なのかもしれません。ご提案のように材料はできれば合わせたいところです。弦も比較的安価で実施しやすいので合わせたいですね。
プロの演奏家の方も少なくないと思うのですが、それぞれ音色の作り方に関して独自のノウハウがあって、それらは企業秘密であったりすると思います。一見、常識外れなやり方が採用されていることもあると思います。楽団も同じで、世界的に有名なところが必ずしも同じ楽器で統一しているわけではありませんし何事も絶対はありませんが、大筋の大原則として細かいところまで皆で合わせていくというのはかなり重要なのではないかと思います。
大陸では楽団からの発注で工房が何十把と受けて、うちらは待たされているのに「受注おめでとうございます」と発言したりといった、よく考えたらおかしなこともしばしばありますが、市場が大きいので経済的利害関係のような難しい話はありません。しかし日本では「絶対に特定のところから買わないといけないのが嫌」といったようなことがありがちです。プロの楽団は楽団所有の楽器ですので状況がだいぶん異なります。演奏者がやめれば、新入団員が楽器を引き継いで音色を維持します。それとは別に各団員が自分の好きな楽器も個人で持っています。アマチュアがそれぞれの持ち出しで、特定の楽器だけを買うことを求められるのはしんどいことです。
ですから、楽団、単純にみんなで一緒に演奏するだけと言っても結構難しいことだと思います。
合奏、楽しく演奏できれば結構ですし学習の目的もあると思いますが、中国の楽器を西洋のように編成するのは根本的に合わないかもしれないということも意識する必要があります。せいぜい室内楽程度の規模に収めないと魅力がわかりずらいように思います。西洋楽団の編成は、木管楽器の数を中心に弦楽器の数が決まっていますので、適当に増やしているわけではありません。最少の一管編成では木管がそれぞれ1本で、それに対して第一バイオリンが8人と決まっています。第二は6人、ヴィオラは4人、チェロが2名の計20人です。バスも入るとさらに増えます。バランス的にこれぐらい、極力減らしてこの人数ということなのですが、では中国はどうかというと、やはり笛子は弦楽よりも張り出しますので弦は1把では埋もれやすいです。だからといって弦を増やしたりは伝統的にはやっていません。やるとマイナス面の方が大きいでしょうね。そこを大陸の解放軍直属の楽団などは、弦を少し増やして手厚くしたりすることもありますが、めちゃくちゃ上手いのでね、まるで一人で演奏しているか如くに完璧に合わせていますね。人数は増やさない方が味がありますが、そのデメリットを一切感じさせない上手さがあります。
合奏は本格的にではなく、エキシビジョンぐらいに捉えた方が良いような気がします。やる人が多い中で水を注すような発言は避けたいのですが、ある程度割り切ってやる分にはいいと思いますね。
皆様のお役にたてれば。
以上弦堂さんの文章そのままです。
やはり本場は相当進んでいるし、私なんかがとやかく言うことでは無かったです。
二胡の特性をちゃんと知っているのですね。
弦堂さんのHPは、二胡弾きさんにとってとても有益な現実の本場の情報が載っています。
是非是非読んでみてください。
http://www.cyada.org/
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