二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

紫檀は踊る、シタンシタン。小葉紫檀。

2017-05-19 10:34:44 | ■工房便り 総合 
今年になって、二胡に使う紫檀類が、輸出をするときにかなり厳しい認可が必要とされています。

ワシントン条約ですね。

たぶん現在紫檀類を一番使っているは中国でしょう。

高級な家具にも使われますし、もちろん楽器にも使います。

作っている数が桁違いですから、

おかげで、今まで東南アジアだけで済んでいた、紫檀の伐採が、

今では主流はアフリカになっています。

ですから、みなさん今いろいろなネットショップで紫檀の二胡を見てみると、

誠実に書いている会社は、紫檀(アフリカ紫檀)と書かれているのを見ることができると思います。

今後は、全材料の輸出入だけでなく

製品としての紫檀の輸出入も厳しくなります。

認可制ですから、お役所の認可が必要になります。

中国の伝統として、お役人の袖の下というのは、これはもう皆さんご存知のように、定番です。

もともとが、2000年近く続いた、科挙の制度で、たとえ高級なお役人になったとしても、

無給でした。

どこどこの地方の長官、などになると、その地方の税金をまとめるのが仕事ですから、

そこから自分で、適度に、そう適度に取り分を取って、残りを中央政府に送ったのです。

まあ、自分で稼げ、その資格を挙げるよという事でしょう。

その伝統は、いくら、共産国家になったとしても、変わらないのです。

という事で、今まで認可してもらわなくても済んだ、紫檀は、(今までは蛇皮だけでしたから)

輸出入のあらゆる過程で、余分な費用が加算されていきます。

力の弱い、メーカーなどは、自分の会社では認可が取れず、(どうやら私の知っているメーカーは苦労しているようです)

結局はお役人に近い、メーカー傘下に入らざるを得なくなっていたりもします。
(強いメーカー皆さんもご存知ですよね)

そのメーカーはますます、独善的になってきたりもしています。

まあ、それはともかく紫檀類は今上がりつつあります。

ましてや、グラム単位で販売される小葉紫檀など、今後どんな金額になるのか、

今でさえ日本国内で100万円を超えて発売されてもいますし。

販売会社によっては、手に入りもしません。

ある教室など、つい7,8年前までは紫檀を20万円くらいで販売していたのですが、

今では、70,80万円、当たり前になっています。

小葉紫檀はもともとからしてそれほど大きな材料があるわけでもなく、

また、あたりまえのようにやられていた、密輸のために、

1メートル前後太さ、10センチ前後の物きりはいってきませんでした。

このくらいの重さでないと、人が担いで、山越えできないからです。

アフリカからの黒檀や紫檀も、良い材料は、人が担げるくらいの大きさ、

約、50キロくらいでしかないのですし、

また良い材料は、もうすでに麓のほうでは取り切ってしまい、山奥に行かないと無いのです。

まさに重い材木を担いで山越えですから、その上見つかれば、ほとんど射殺だそうです。

そこまでしてはもうすでに、小葉紫檀は入ってこなくなったからでしょう。

今では、アフリカ小葉紫檀となつけられたものがほとんどです。

でも楽器にして弾き比べると、さすがに、違いがはっきり出ます。

光舜堂へいらして、私に、「これは、小葉紫檀です、」といわれた方は、

本当に大切にしてください。

金や銀なら、再生可能ですが、木は再生はしません。

それとこれからぼちぼち、ヤマト二胡の小葉紫檀を販売します。

たぶん小葉紫檀としては、これ以上ないくらいに安く(44~50前後税別)

強くて優しくて、色っぽい、鳴りと響きです。

是非弾きに来てください、もしなんなら、ご自身の楽器と比べてみても良いですよ。




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