楽器の金額と言うのは、何が基準なのでしょう?
お金の話、実は、苦手なのです。
長年、社長業やっていたせいもあって、計算だけは早いのですが、
元々単価がどうの、原価がどうのと言う仕事ではありません。
基本的に、美術装飾品の、一品物ですから、
そういう意味では、二胡作りも同じようではあります。
しかし、決定的に、違うのは、音、が出る。
その響き、鳴り、ボリューム、
メンテナンスしやすいかどうか?
耐久力、
そしてデザイン。
デザインとしては、中国製の物そのまま作ればよいのかもしれません。
しかし、中国の伝統で作るのを覚えたわけではありません。
最初から、二弦の、蛇皮を張った、指板の無い楽器、という設定で作るとしたら、
あの頭は、音にどう影響するか?、
棹の鳴りと言うのは、今のままで良いのか?
そのような原理を追求することから始まった二胡作りです。
別に、中国製の二胡を否定すると言うことではありません。
どうせ作るなら、原理を知って、それに忠実に一度は作る。
これは物つくりの基本です。
それと、原型のあるものなら、それを完全に模倣すると言うことも、
物作りの原則のうちです。
みなさんも、二胡の演奏する時、
多分、好きな曲があれば、好きな演奏家の演奏を、良く聞いて、
意識、無意識は別にして、まねをするというのは、始めうちやっていることではないでしょうか?
しばらくして、かなりのテクニックが身につき、
その好きな曲想がイメージできるようになると、自分なりに、その曲を、活かそうとしていくのではないでしょうか?
私の場合、木工に関しては、50年以上もやっていますから、テクニックが、それなりに実についた状態だと思います。
物を作ると言う環境の良さもあり、たまたま、自分でも弦楽器をやって来て、
また、二胡ではないですが、作ったり治したりする機会にも恵まれてきています。
これらが条件となり、価格と言うのは設定されると思うのです。
一人前の職人が、何日掛って、材料は幾らで、作るための経費が、幾らで、
お店の維持費や、人件費(ほぉさん?)等々。
そこから計算すると、とんでもない数字になります。
頑張っても、月に5、6台きり作れませんから。
それでは他の方法は?
一つには、工業化して量産体制にする、と当然安くはなります。
でもこれは、私のやるべき事ではなさそうです。
一つは、他のお店の、同レベルの楽器の値段を参考にする、と言うことでしょう。
しかしこれも問題があります。
何せ、今の二胡の生産の主力が、中国ですから、
お金のレートが違います。(だからこそ、衣料品や、その他もろもろ、野菜まで値段を下げると言うことで中国で作るのでしょう)
14分の1です。
中国で1万の物なら。日本で14万になるということです。
多分、私の知っている限り、中国で作っている二胡の高い物で、2万元位。
(ホントに有名な作家ものは。3,4万元しますかね?)
それに、輸入の手続きや、運送費その他もろもろ。
もちろん個人で行っても、宿泊費やら、あるいは、交通費、サイテスとったりしていると
なんだかんだで、10万位、
もし自分で仕事している人なら、その間の稼ぎとか入れると、
或いは、お店の維持費広告費等。
結局30万位にはなってしまうのでしょうね、
もう一つ問題は、中国で直に買った場合、メンテの保障が効かないという事も問題でしょう。
もちろん、ただ単に、中国で、7000元、日本円で10万円前後で買えるという考え方もあります。
但し、交通費宿泊費その間の自分の人件費等入れると、単純に商品として10万であるというだけで、実際に出るおかねは、もっと多分30万に近くかかります。
それから、保障の無いハンデがありますね。
このくらいの楽器なら、かなり良いレベルでしょう、
私が、お会いした何人かの方は、中国で直接購入された方もいらっしゃいます。
平均して、日本円で10万以上の物は、かなりなレベルであると考えても良いと思います。
また、中国でも、ホントにプロ向けだけを作っている方の二胡は、
さすがに、3,40万円ぐらいは、するようです。(大体直接は買えないですよね)
日本で、色々店訪ねて、弾かせてもらった感じ、
これは、ホントに、たいして弾けもしない私ですが、個人的に、
30万円を超える金額の物は、当然雑音も無く、いわゆる楽器としては、
私としては、納得できるものが多いように感じます。
!注意!もちろんそれ以下の金額の物がだめだと言っているわけではありません。
どんな楽器でも、様々なレベルがあるということですし、私が納得できるものと言う基準です。それ以下の楽器でも、弾きこんでいけば、相当良いレベルになるはずです。このことは、二胡弾く人が自分自身どこまで音を追及していくかという問題だと思います。
これは良い二胡の音と言う演奏家たちは、やはり凄い楽器持っていらっしゃいます。
よい楽器は良い音がする、これはいたし方の無い事です。ご自分がどのくらいを望むのかということです、、、でも楽器、どんどん良い物望んでしまうのは、これは人情ですよね。
二胡そのものが、中国製きりありませんでした。
その中に、突然、日本製と言って、飛び込んできたのです。
日本製なんぼのものじゃ、という方は、多いと思います。
たまたま、何かのきっかけで、弾いてごらんになることがあった時に、
エッ、ここまで鳴るか、と、決定的に優れているところがなければ、駄目だと思うのです。
劉継紅先生がおっしゃいました、楽器作りに、民族も、男女の差も無い。
その通りだと思います、出来上がった楽器が全てです。
たまたま、日本で、日本人の私が二胡作り始めたのでしかありません。
ですから、楽器としては、対等であるべきですね。
そこで、他店の、楽器と、自分なりに、或いは、何人かの、プロの演奏者の意見参考にし、
また、親しくさせていただいている、楽器屋さんの二胡との比較での、値段を設定しました。
私としては出来うる限り安くということ考えてつけた値段です。
但し、一生大切に使ってもらえる、(メンテナンスも含めて)と言うのは目指してきたつもりです。
はたして、その値段に見合う楽器であるかどうかは、皆さんの御判断をお待ちすることになります。
一度いらして、弾いてみてください。
西野和宏
お金の話、実は、苦手なのです。
長年、社長業やっていたせいもあって、計算だけは早いのですが、
元々単価がどうの、原価がどうのと言う仕事ではありません。
基本的に、美術装飾品の、一品物ですから、
そういう意味では、二胡作りも同じようではあります。
しかし、決定的に、違うのは、音、が出る。
その響き、鳴り、ボリューム、
メンテナンスしやすいかどうか?
耐久力、
そしてデザイン。
デザインとしては、中国製の物そのまま作ればよいのかもしれません。
しかし、中国の伝統で作るのを覚えたわけではありません。
最初から、二弦の、蛇皮を張った、指板の無い楽器、という設定で作るとしたら、
あの頭は、音にどう影響するか?、
棹の鳴りと言うのは、今のままで良いのか?
そのような原理を追求することから始まった二胡作りです。
別に、中国製の二胡を否定すると言うことではありません。
どうせ作るなら、原理を知って、それに忠実に一度は作る。
これは物つくりの基本です。
それと、原型のあるものなら、それを完全に模倣すると言うことも、
物作りの原則のうちです。
みなさんも、二胡の演奏する時、
多分、好きな曲があれば、好きな演奏家の演奏を、良く聞いて、
意識、無意識は別にして、まねをするというのは、始めうちやっていることではないでしょうか?
しばらくして、かなりのテクニックが身につき、
その好きな曲想がイメージできるようになると、自分なりに、その曲を、活かそうとしていくのではないでしょうか?
私の場合、木工に関しては、50年以上もやっていますから、テクニックが、それなりに実についた状態だと思います。
物を作ると言う環境の良さもあり、たまたま、自分でも弦楽器をやって来て、
また、二胡ではないですが、作ったり治したりする機会にも恵まれてきています。
これらが条件となり、価格と言うのは設定されると思うのです。
一人前の職人が、何日掛って、材料は幾らで、作るための経費が、幾らで、
お店の維持費や、人件費(ほぉさん?)等々。
そこから計算すると、とんでもない数字になります。
頑張っても、月に5、6台きり作れませんから。
それでは他の方法は?
一つには、工業化して量産体制にする、と当然安くはなります。
でもこれは、私のやるべき事ではなさそうです。
一つは、他のお店の、同レベルの楽器の値段を参考にする、と言うことでしょう。
しかしこれも問題があります。
何せ、今の二胡の生産の主力が、中国ですから、
お金のレートが違います。(だからこそ、衣料品や、その他もろもろ、野菜まで値段を下げると言うことで中国で作るのでしょう)
14分の1です。
中国で1万の物なら。日本で14万になるということです。
多分、私の知っている限り、中国で作っている二胡の高い物で、2万元位。
(ホントに有名な作家ものは。3,4万元しますかね?)
それに、輸入の手続きや、運送費その他もろもろ。
もちろん個人で行っても、宿泊費やら、あるいは、交通費、サイテスとったりしていると
なんだかんだで、10万位、
もし自分で仕事している人なら、その間の稼ぎとか入れると、
或いは、お店の維持費広告費等。
結局30万位にはなってしまうのでしょうね、
もう一つ問題は、中国で直に買った場合、メンテの保障が効かないという事も問題でしょう。
もちろん、ただ単に、中国で、7000元、日本円で10万円前後で買えるという考え方もあります。
但し、交通費宿泊費その間の自分の人件費等入れると、単純に商品として10万であるというだけで、実際に出るおかねは、もっと多分30万に近くかかります。
それから、保障の無いハンデがありますね。
このくらいの楽器なら、かなり良いレベルでしょう、
私が、お会いした何人かの方は、中国で直接購入された方もいらっしゃいます。
平均して、日本円で10万以上の物は、かなりなレベルであると考えても良いと思います。
また、中国でも、ホントにプロ向けだけを作っている方の二胡は、
さすがに、3,40万円ぐらいは、するようです。(大体直接は買えないですよね)
日本で、色々店訪ねて、弾かせてもらった感じ、
これは、ホントに、たいして弾けもしない私ですが、個人的に、
30万円を超える金額の物は、当然雑音も無く、いわゆる楽器としては、
私としては、納得できるものが多いように感じます。
!注意!もちろんそれ以下の金額の物がだめだと言っているわけではありません。
どんな楽器でも、様々なレベルがあるということですし、私が納得できるものと言う基準です。それ以下の楽器でも、弾きこんでいけば、相当良いレベルになるはずです。このことは、二胡弾く人が自分自身どこまで音を追及していくかという問題だと思います。
これは良い二胡の音と言う演奏家たちは、やはり凄い楽器持っていらっしゃいます。
よい楽器は良い音がする、これはいたし方の無い事です。ご自分がどのくらいを望むのかということです、、、でも楽器、どんどん良い物望んでしまうのは、これは人情ですよね。
二胡そのものが、中国製きりありませんでした。
その中に、突然、日本製と言って、飛び込んできたのです。
日本製なんぼのものじゃ、という方は、多いと思います。
たまたま、何かのきっかけで、弾いてごらんになることがあった時に、
エッ、ここまで鳴るか、と、決定的に優れているところがなければ、駄目だと思うのです。
劉継紅先生がおっしゃいました、楽器作りに、民族も、男女の差も無い。
その通りだと思います、出来上がった楽器が全てです。
たまたま、日本で、日本人の私が二胡作り始めたのでしかありません。
ですから、楽器としては、対等であるべきですね。
そこで、他店の、楽器と、自分なりに、或いは、何人かの、プロの演奏者の意見参考にし、
また、親しくさせていただいている、楽器屋さんの二胡との比較での、値段を設定しました。
私としては出来うる限り安くということ考えてつけた値段です。
但し、一生大切に使ってもらえる、(メンテナンスも含めて)と言うのは目指してきたつもりです。
はたして、その値段に見合う楽器であるかどうかは、皆さんの御判断をお待ちすることになります。
一度いらして、弾いてみてください。
西野和宏
前提は、従業員1名を雇っていて、現地仕入れ価格1,000元(日本円で15,000円)のものを20本仕入れて1ヶ月で売り切るという計算です(大笑
仕入のための渡航費(宿泊、食事他含む)
360,000円
楽器の輸入費(輸送費+通関他)
300,000円
日本の店舗家賃、光熱費、電話代など
370,000円
労務費(従業員と自分の給料、賞与交通費、退職金などなど)
2133,333円
固定費合計3163,333円
一本当り 158,167円
これに仕入れ価格15,000円で
原価 173,167円
管理費 20%上乗せして、
販価は 207,800円≒210,000円
ってことになります。
実際には在庫を抱える倉庫を借りたり、諸雑費なんかを考えるともっとお高くなりますね。
または労務費をケチったり管理費を下げたりとかありますが。。。
いずれにせよ随分お高くなるもんです。
これではお客様は買う気になりませんね(大笑
あっ、使っている数字はかなりいい加減です(爆
なので、一本数万円みたいなか価格設定も出来るんだと思います。
かなり良い数字ですよ、さすがです。
只、これだと採算合わないでしょうね。
うちは作っていますから、仕事場の維持費やら、材料費、等々、等々、
ですから、とりあえず賽さんは、考えないことにしました。
ある意味趣味、でも、今日もっと高く売りたい人にあってきました。
それも中国で、
西野さんの場合はこれも仰るとおり、原価構成がまったく違いますから今のお値段では、、、
と思います。が、そこに英断をくだした価格設定に脱帽するばかりでございます。
そのお高く売りたい相手には本当にお高く売ってもいいのでは(大笑
外貨稼ぎましょうか