良い楽器とは、これはどんな種類の楽器にしても、大変な命題ですね。
皆さんは、テレビなどで、楽器の弾き比べというのを聞いたり見たりしたことはありませんか。
回答者がいたりして、その中でどれがストラデバリウスか当てたりするのです。
あれ、テレビを通してきたとしても当てる人はとても少ないと思います。
そしてまた、。録音したものを聞いて当てるのも、まず難しいでしょうね。
生の音を大きな会場で聞いてみると、かなりの違いがはっきり分かります。
音の通りが全く違ったりもするのです。
当然引き比べに出てくる楽器ですから、どのの楽器も相当良い響きをしているはずなのですが。
大きなホールなどで弾き比べると、相当はっきりと違いが判るのです。
要するに耳だけでなく体全体に響いてくる感じと言えるでしょう。
以前に、光舜堂の二胡をテストさせてくれということでいらした方が、色々機会を持ち込まれて、
調べていたことがあります。
様々な波形を見て、この楽器は高温が良くなっているだの、音の届く範囲だの棹の振動だの計っておられました。
そしてご自身の楽器のデータとも比べていたのですが、
その波形を見ても、たぶん相当な専門知識がないと、なぜこの波形にここに小さな乱れがあるのかとか分からないと思うのです。
ただ、おもしろかったのはご自身の二胡の棹に、クリップ式の調弦器を付けた時に、弦を弾いても反応せず。
西野二胡は、一番先端の方につけても反応していたのです。
でもこれ、棹を触ってみると、手に響く弦の振動で、すぐにわかることです。
確かにどれもすごい楽器だと言われているものの、弾き比べの時には、この楽器は中音域の倍音がとても多などということが分かるかもしれません。
然し何故ということまではわかりません。
また、スペクトルがどんなであろうと、結局は皆さんが耳で聞いて体で感じで、良い音だね、と感じるのですから。
棹の先端まで良く振動する、要するに楽器全体が振動するというのは、良い二胡の一つの特徴です。
そのためには、楽器はどうなっていたら、良く振動するのかというと。
胴と皮のバランスであると私は考えています。。
黒檀のように固く振動しにくい、(これはたたいて比べてみるだけでも違いは分かります)胴は、
比較的薄い、良く振動する皮を張ると、楽器全体としては鳴ることになります。
これを厚い皮にすると、相当弾き込んで、皮が少し柔らかくならないととてもなりにくいです。
それにはプロが弾いて2,3年と言われます。
硬い木に、厚い皮を張って、たぶん鳴りだしたらすごいのかもしれませんが、
皆さんが楽器を手にする時は、まだまだ、新しく、皮も鳴らない木も鳴らない状態なのです。
当然これは鳴らない楽器だと判断されると思います。
「新しく楽器を買ったのですが、なんだかなりにくく、失敗したのですかねーー」
というお客様も来られます。
楽器を見せていただくと、かなり厚い皮を張ってあったりすることが良くあります。
続く
皆さんは、テレビなどで、楽器の弾き比べというのを聞いたり見たりしたことはありませんか。
回答者がいたりして、その中でどれがストラデバリウスか当てたりするのです。
あれ、テレビを通してきたとしても当てる人はとても少ないと思います。
そしてまた、。録音したものを聞いて当てるのも、まず難しいでしょうね。
生の音を大きな会場で聞いてみると、かなりの違いがはっきり分かります。
音の通りが全く違ったりもするのです。
当然引き比べに出てくる楽器ですから、どのの楽器も相当良い響きをしているはずなのですが。
大きなホールなどで弾き比べると、相当はっきりと違いが判るのです。
要するに耳だけでなく体全体に響いてくる感じと言えるでしょう。
以前に、光舜堂の二胡をテストさせてくれということでいらした方が、色々機会を持ち込まれて、
調べていたことがあります。
様々な波形を見て、この楽器は高温が良くなっているだの、音の届く範囲だの棹の振動だの計っておられました。
そしてご自身の楽器のデータとも比べていたのですが、
その波形を見ても、たぶん相当な専門知識がないと、なぜこの波形にここに小さな乱れがあるのかとか分からないと思うのです。
ただ、おもしろかったのはご自身の二胡の棹に、クリップ式の調弦器を付けた時に、弦を弾いても反応せず。
西野二胡は、一番先端の方につけても反応していたのです。
でもこれ、棹を触ってみると、手に響く弦の振動で、すぐにわかることです。
確かにどれもすごい楽器だと言われているものの、弾き比べの時には、この楽器は中音域の倍音がとても多などということが分かるかもしれません。
然し何故ということまではわかりません。
また、スペクトルがどんなであろうと、結局は皆さんが耳で聞いて体で感じで、良い音だね、と感じるのですから。
棹の先端まで良く振動する、要するに楽器全体が振動するというのは、良い二胡の一つの特徴です。
そのためには、楽器はどうなっていたら、良く振動するのかというと。
胴と皮のバランスであると私は考えています。。
黒檀のように固く振動しにくい、(これはたたいて比べてみるだけでも違いは分かります)胴は、
比較的薄い、良く振動する皮を張ると、楽器全体としては鳴ることになります。
これを厚い皮にすると、相当弾き込んで、皮が少し柔らかくならないととてもなりにくいです。
それにはプロが弾いて2,3年と言われます。
硬い木に、厚い皮を張って、たぶん鳴りだしたらすごいのかもしれませんが、
皆さんが楽器を手にする時は、まだまだ、新しく、皮も鳴らない木も鳴らない状態なのです。
当然これは鳴らない楽器だと判断されると思います。
「新しく楽器を買ったのですが、なんだかなりにくく、失敗したのですかねーー」
というお客様も来られます。
楽器を見せていただくと、かなり厚い皮を張ってあったりすることが良くあります。
続く