二胡工房 光舜堂

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光輪・寂光 を作るには。

2024-09-10 15:35:12 | 光舜松脂 ヴァイオリン用
今まで何回か転載させていただいたベルリンでコントラバスを弾いておられる高橋さんのブログです。
コントラバス用の松脂というと、粘々した夏には溶けてしまう松脂を使っていません。
長い間それこそヴァイオリン系の松脂を使っています。
弓と楽器がきちんと調整されていると、ヴァイオリンの松脂でもコントラバスを鳴らすことはできるのです。
ですから、元々ヴァイオリン用に作って来た光舜松脂を気に入ってくださったのでしょう。
分けても、今までK20と呼んでいた「煌」は5弦まで鳴らせるという事で大のお気に入りでした。
今回お試しで送りました「光輪」「寂光」は、「煌」と並んでもうこれ以上の擦弦楽器用の松脂は出てこないのでは、と!
ほぉさんの制作から数えるともう5年この天然熟成の松脂を再現するのをやってきました。
作っては弾き、その数約300種類。
天然熟成の松脂はそれこそ変化が無限に近くなります
保存していないものまで入れれば、その数1000では聞かないでしょう。(塗料になっています)
光舜松脂の基本は「基」(旧ZERO)です。
その「基」があるおかげで「音」や「煌」が作れます。
今回の「光輪」「寂光」はその「基」とは少し違った熟成の方法で以前につくったものがあったのです。
それこそ自然を利用したものです。
「基」ゼロなどは化学的な触媒を使っています。
ですので「基」ゼロの純度の高さや「煌」の硬質さはそこから出てきます。
この「光輪」と「寂光」は自然の産物を熟成の補助として使ったのです。
以前にもやっていたのですが、それこそ科学的な触媒と違って、かなり安定度にかけます。
これは良いものが出来たなとは思っていたのですが、同じものが二つとできない!これは仕方ないかと放置していました。
ところが、Oさんにお借りした缶ベルを弾いたところ、その弾き心地が「寂光」に限りなく近いものでした。
そこで、缶ベルの生産地の自然環境を調べたのです。
松脂が天然に熟成するというのは必ず土のなかです。
琥珀などは元の森林が長い間に土に埋まって、熱と圧力とそして土質によって硬化していったものでしょうね。
それを短期に仕上げるようにして、作り上げたものです。
ある意味、「光輪」「寂光」は本当に天然熟成なのです。
松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ





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