出来たら、本当は一度弓毛を中性洗剤で洗うと良いのですが。
基本的にヴァイオリン系の洋楽器の弓の毛は洗っていないものがほとんどです。
弓毛には基本的に無脱色の物と脱色の物があります。
殆どのヴァイオリンに使う馬毛は、軽く脱色してあります。
その脱色の程度は、馬毛屋さんそれぞれで違います。
いずれにせよ、軽く脱色していても、表面的な馬の油は軽く取れます。
一生お風呂などに入ったことの無い馬たちの毛ですから、みなさんの想像するよりはるかにゴワゴワそして汚れています。
弓毛をつくるさいには、全ての馬毛はお湯に漬けてその汚れを取ります。
お湯ですから油分もだいぶ取れてきますね。
その後脱色するのですが、脱色しても軽い物は相当油分が残っています。
ですから皆さんが、(二胡の方も含み)馬毛を張り替えたすぐ後に松脂を塗ろうとすると、相当時間をかけて塗っていかないとつるつる滑って音になりませ\。
二胡の場合などはものによると50回くらい塗らないと松脂が付かないこともあります。
軽い脱色程度だと油が抜けきっていないのですね。
又にこの場合、脱色が強すぎるものも、毛の表面が傷んでしまって松脂が付きにくいです。
最初からもう使い込んだ弓毛にちかいものなどもあります。
それと同じように、今まで他の松脂を使っていた後に、光舜松脂を塗ろうとした時に、なかなか松脂が乗らないこともあります。
特にダークと言われる引っかかりの強くしたものには油分がかなり含まれているものもありまして、乗りの良いはずの光舜松脂でも、10回以上塗らなければいけないこともあります。
光舜松脂には殆ど油分が入っていません。単なる松脂の粒子の塊なのです。
以前の松脂が残っていると、光舜松脂の良さが現れにくいこともあります。
以前につけていた松脂は、かなりしっかり取り除いてください。
洗うのが一番良いのですが、光舜松脂の販売のお時に附けてお送りしている、アルコール系の眼鏡拭きで十分に以前の松脂取り除いてください。
この眼鏡拭きは、多少水分も含まれていますので、馬毛が少し伸びます。
ですので、軽くスクリューで毛を張って10分くらい乾かしてください。
この眼鏡拭きは馬毛に何も問題はありませんが、同じ眼鏡拭きとして販売されているものでも、曇り止めが入っているものは使わないでください。
お願いいたします。
このように一度以前の松脂をしっかり取り除くと本当に光舜松脂の音色の良さ、音の立ち上がりの良さと切れを、十分味わっていただけると思います。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ