ある日突然いらしたお客様が、、
「ある楽器屋さんで購入したのですけれど、値段が手ごろだし、日本人が監修しているからという事で、でもなんか違和感があるので見てもらえますか」
光舜堂も因果な仕事で、ほかの楽器屋さんや、先生から購入したばかりの楽器でも、
不具合や違和感があると、持ってこられます。
まあ良いことなのでしょう、
二胡引き最後の砦ですから。
このお客様大変良い耳をしていらっしゃって、普通なら気が付かない雑音に気が付かれたのですね。
その楽器を見せてもらうと、
まあ問題なさそうです。
弾いてみるとやはり違和感がありまして、、
驚くべきはほぉさん。
「西野さん、ココ見てください」
やおら、老眼鏡をかけまして胴の後ろを見てみると、
胴の後ろに細い線がみえます。
「これ胴割れ起こしていますね」
おもむろに花窓外しの道具を取り出して、花窓を外してみると、
こんな感じです。
これが、3ケ所。
外から見てもかろうじてわかるのは、1ケ所なのです。
中から光を透かして見ると、このようによくわかります。
もう一つは、棹を外して、胴を手の指で、こんこんと叩いてみると、カスタネットのような響きがします。
胴の後ろの板と板の継ぎ目にあたるところに、線がみえたら、十中八九胴割れを起こしていると考えてもよいのです。
新しく購入した楽器でもあります。
それは、日本に来たのは最近でも、作られたのがいつかは分からないからです。
それと新しい木を使ってあると、いつでも起こりうることです。
再度、この写真を見てください
青い隙間が見えますね、
その隙間の中にぽつぽつと、茶色い点が並んでいます。
これは、ボンドのカスなのです。
これをどう取り除くかというのが大きな問題になります、何しろ紙もはさめないくらい細い隙間ですから。
以前、他の楽器屋さんで修理してもらったのだけれど、
また、割れてしまって、という二胡が来たことがあります。
ボンドが効かなかったのです。
私なんかもかつてはあったことです。
これは、隙間の中に、以前、使っていたボンドのカスが残って、木と木が密着しなかったから起こったことです。
いくら先生が直した楽器屋さんが直したからといって、
でも皆さん、まさか先生が直してくれたのに、、、、
と思ってしまうのですよ。
楽器の修理は、作るより難しく、新しい木と木を接ぎ合わせるのとは違う知識が必要なのです。
ある楽器屋さんと話していて、ボンドへの知識の少なさに驚いたことがあります。
今販売されている、木工用のボンドでさえ、約12種類あります。
冬用、油分の多い木のためのボンド、耐熱、耐水、などなど、
瞬間接着剤だけでも、私の知っている限り、8種類あります。
それぞれ用途が違うのです。
その他油性ウレタン系、エポキシ系、ゴム系、アクリル系 シリコン系のもの などなど。
そして昔ながらの、そくい(続飯)膠、小麦粉(ちなみに、金属粘土として発売されているものは小麦粉と金属粉です)
最強力なのが、漆です。
これらは用途が皆違うのです。
黒檀には黒檀のための紫檀には紫檀のためのと、私は使い分けています。
何故なら、木の硬さに近いボンドが一番楽器が良く鳴るからです。
柔らかいボンドを使うと、胴の木の振動を吸収してしまうからです。
念のため、いわゆるホワイトボンドは塩化ビフェニールと小麦粉が原料ですから、
柔らかいのです、何しろビニールですから。
でも、平気で皆さん、その辺のボンドを使います、
おかげで鳴らないのですよ。
ボンドが音に影響するのか、、、??と驚かれますが、影響します。
こんなことの実験で、ほぉさん曰く シガイが、山積みになるのです。
「ある楽器屋さんで購入したのですけれど、値段が手ごろだし、日本人が監修しているからという事で、でもなんか違和感があるので見てもらえますか」
光舜堂も因果な仕事で、ほかの楽器屋さんや、先生から購入したばかりの楽器でも、
不具合や違和感があると、持ってこられます。
まあ良いことなのでしょう、
二胡引き最後の砦ですから。
このお客様大変良い耳をしていらっしゃって、普通なら気が付かない雑音に気が付かれたのですね。
その楽器を見せてもらうと、
まあ問題なさそうです。
弾いてみるとやはり違和感がありまして、、
驚くべきはほぉさん。
「西野さん、ココ見てください」
やおら、老眼鏡をかけまして胴の後ろを見てみると、
胴の後ろに細い線がみえます。
「これ胴割れ起こしていますね」
おもむろに花窓外しの道具を取り出して、花窓を外してみると、
こんな感じです。
これが、3ケ所。
外から見てもかろうじてわかるのは、1ケ所なのです。
中から光を透かして見ると、このようによくわかります。
もう一つは、棹を外して、胴を手の指で、こんこんと叩いてみると、カスタネットのような響きがします。
胴の後ろの板と板の継ぎ目にあたるところに、線がみえたら、十中八九胴割れを起こしていると考えてもよいのです。
新しく購入した楽器でもあります。
それは、日本に来たのは最近でも、作られたのがいつかは分からないからです。
それと新しい木を使ってあると、いつでも起こりうることです。
再度、この写真を見てください
青い隙間が見えますね、
その隙間の中にぽつぽつと、茶色い点が並んでいます。
これは、ボンドのカスなのです。
これをどう取り除くかというのが大きな問題になります、何しろ紙もはさめないくらい細い隙間ですから。
以前、他の楽器屋さんで修理してもらったのだけれど、
また、割れてしまって、という二胡が来たことがあります。
ボンドが効かなかったのです。
私なんかもかつてはあったことです。
これは、隙間の中に、以前、使っていたボンドのカスが残って、木と木が密着しなかったから起こったことです。
いくら先生が直した楽器屋さんが直したからといって、
でも皆さん、まさか先生が直してくれたのに、、、、
と思ってしまうのですよ。
楽器の修理は、作るより難しく、新しい木と木を接ぎ合わせるのとは違う知識が必要なのです。
ある楽器屋さんと話していて、ボンドへの知識の少なさに驚いたことがあります。
今販売されている、木工用のボンドでさえ、約12種類あります。
冬用、油分の多い木のためのボンド、耐熱、耐水、などなど、
瞬間接着剤だけでも、私の知っている限り、8種類あります。
それぞれ用途が違うのです。
その他油性ウレタン系、エポキシ系、ゴム系、アクリル系 シリコン系のもの などなど。
そして昔ながらの、そくい(続飯)膠、小麦粉(ちなみに、金属粘土として発売されているものは小麦粉と金属粉です)
最強力なのが、漆です。
これらは用途が皆違うのです。
黒檀には黒檀のための紫檀には紫檀のためのと、私は使い分けています。
何故なら、木の硬さに近いボンドが一番楽器が良く鳴るからです。
柔らかいボンドを使うと、胴の木の振動を吸収してしまうからです。
念のため、いわゆるホワイトボンドは塩化ビフェニールと小麦粉が原料ですから、
柔らかいのです、何しろビニールですから。
でも、平気で皆さん、その辺のボンドを使います、
おかげで鳴らないのですよ。
ボンドが音に影響するのか、、、??と驚かれますが、影響します。
こんなことの実験で、ほぉさん曰く シガイが、山積みになるのです。