二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

雑音について、皮。

2010-05-13 15:17:26 | ■工房便り 総合 
ようするに、二胡の雑音を無くすというのは、

材料の振動を同じにすれば、雑音は無くなる。

簡単な話しあちこち叩いて同じ音なら雑音は出にくい。

木は、前に書いたように、同じ部材から取れば良い(微妙には違うが、お後は削りで直すから)

皮は、張って乾いたら、6角全てが同じ音なら、雑音は出にくい。

というは易し。

なぜなら、皮張る前は、濡れているから。

そして、横方向と、縦方向の縮み方が違う。

これは大変。

濡れているときと、乾いた時の音の違いをどう想像するか。

それと、今までの方法、皆さんも、ご覧になったことが有ると思うが、

木の棒を、皮に糸で6本縫い付けて、下に引っ張る。

これは、平均して引っ張れはするが、皮の、縦横の伸び方には、対応しきれない。

この点でも、雑音は出易い。

一番良いのは、12か所バラバラに、引っ張ること。

そうすれば、書く場所自由に、引っ張り方を変えられるし、

各場所、叩きながら、音を確かめられる。

今までの棒を縫い付けて、引っ張る方法では、ゆいつ、尻尾に近い厚めの皮で、張れば、

縦横の伸び率が同じものなら、雑音は出にくい。

それも有って、良い皮張った二胡は、ということになる。

しかしながらそれは、やはり、数がとれない。

勿論、光舜堂の二胡も、尻尾から4、5枚だけを使う。

にしても縦横の伸び率には違いが有るので、12か所締めは、雑音を無くすということでは、有効である。

ただ、濡れた皮と、乾いた時の音の違いは、これはもう、慣れでしかない。

ひたすら無駄を出した。

つづく

次は、他の部分の雑音。

西野和宏
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