二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

革胡の修理、記録として、その3

2014-09-20 09:46:13 | ■工房便り 総合 
革胡の駒は、このように胴の中に突き刺さっています。

内部にまで貫通して、皮を振動させるような仕組みです。



この真ん中の四角い穴に通ります。

この穴の両サイドが薄いですね。

そこで、ここにかかる力が大きくなると、この部分が破損します。

今回は以前の物より強い紫檀を使うことで強度を上げたのと、

3ミリだけ厚くしたのと。

この穴の形状を長丸にして、弱くなる部分を少しでも減らしています。

計算としてはこれで間に合うはずなのです。


革胡回したりしなければ、

この部材を、



仕上がったこの穴の中に差し込みます。

後からこのように楽器の中に部材を差し込んだりするときに使うボンドは、なるべく弾性のおある物にし、

この部分に力がかかった時に、雑音が出ないような状態を作ります。

楽器の修理の難しいところは、新たな部材が今までになかった振動を起こす起こすことです。

これが楽器本体の割れ等でしたら、ここに使うボンドと言うのは、本体の木の硬さに合うボンドを使用します。

胴全体が鳴るようにするためには、柔らかいボンドですと振動が伝わっていきません。

私がなぜこんなことを書き連ねているのかと言うと、

いくらしっかり作ったとしても、木自体の強度は永遠に続くものではないですし、ボンドも永遠に持つわけでもありません。

精々が70年でしょう。

その時にもしかしたらこの写真や文章が役に立つかもしれません。、


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