これは本物の鼈甲です。
何とか形になりましたが、
水と熱とで削ったり曲げたり。
表面は軽く削れるくらいな硬さなのです。曲げようと思うと手でも曲がります。
しかし、カチットは曲がってくれないのです。
元に戻る力が大きく、思ったところで固まってくれないのです。
そこで木型を作って熱を掛けながら曲げるとどうやら収まりました。
普通は紙やすりなどで削りますが、傷が残ってしまうのです。
普通の物なら木でも金属でもコンパウンドで仕上げるとピッカピッカになりますが、この鼈甲はならないのです。
そこで、刃物をきっちりと研ぎあげて髭が剃れるくらいにして削りますとどうやら綺麗に光ってきました。
曲げれば曲がるし切れば切れるのですが、切った跡がバリバリになってしまう。
これは大変な素材ですね。
昔の人が珍重した訳です。
しなやかに美しい素材です。
いくら化学が発達してもこれは真似できないでしょうね。
と、そんなことで大変時間がかかってしまいましたが、
世界一台でしょうね。枇杷の二胡できあがりました。
素晴らしい響きです!
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ