二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

木の用途、、木軸

2021-04-03 17:27:06 | ■工房便り 総合 


これは弦堂さんからお預かりしている、古楽器です。

皆さんがお持ちの二胡とはだいぶ違いますね。現在でも、頭の形はいろいろ工夫されていて、様々な形がありますが、

今無くなっているのは、むしろ木軸の方でしょう。木軸だけ色が違います、これ、どうやら柘植の木のようです。

これ以前の二胡が、同じように、柘植の木を木軸に使ったものが、多いのです。現在では市販品には全く使われていないと思います。

とにかく、材料が少ないのです。それに高額です。

木軸だけをつげの木で作るというと、ヴァイオリンを思い出します。

通常、ヴァイオリンも、ほとんどが、黒檀の木軸(ペグ)です。少し音色を変えたいと、指板やペグをローズウッドにする方もいますが、

ま、90%以上が黒檀でしょう。

但し、ヴァイオリンの作家が、制作のコンクールに出品時ば、柘植の木を使います。ホントかどうか分かりませんが、柘植の木でないと、入選もしないと言われているようです。

それはもともとの、オールドと言われる、ヴァイオリンたちが柘植の木のペグだったからだそうです。

柘植の木の方が音が良くなるという方もいます。

柘植はご存知のように薄くしても粘りも硬さもあり、櫛などに使われています。

これ、縄文時代の遺跡から出土した、櫛が柘植で作られていたそうです。

土に埋まっていて残っているというのもすごいですが、漆で塗ってあったために残ったのではないかともいわれています。漆はそのくらいの耐久力はありますから。

昔のの人も、用途によって材料を分けていたのでしょうね。

ということは、柘植は本当に、木軸にすると、良くなるのかもしれません。

私も少し柘植、(山柘植)持っていますので、今度作ってみようとおもいます。

一応、知識として、記録として、残します。

木軸の作り方です。旋盤で作ります。






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