二胡工房 光舜堂

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春の神戸ツアー2日目 : 旅の大本命=調整会@園田

2015-04-02 09:38:00 | ☆店主の鞄持日記 ほぉ舜堂
さて、そして調整会。

本当に幸せな事です、歓迎して待っていて下さる方々がいることは。
我々が到着した時には、園田の調整会に多大なるご協力を下さっている会場オーナーの在里さんと
M先生だけでなく、既にSさんファミリーがお土産を持って待っていて下さいました!!
店主の関西の孫=Sさんちの2人のお嬢ちゃんにも熱烈な歓迎を受け、店主はデレデレ。
楽しい時間を過ごす事が出来ました。

実は、S家のご長女Mちゃんがお腹の中に居る時点で製作した子供用の二胡がありまして、
最近、福音弓で彼女の為に『こどもふくいんきゅう』を合わせて作っていました。
それらを持って来て下さって、それも調整。
この『こども二胡』、成長に合わせて変えられる学習机の様な仕様になっているので大人も使えます。
しかし、『こどもふくいんきゅう』でMちゃんが弾くと、もう、普通サイズのよう!
Sさんとの二人羽織奏法、本当にキュートでした☆
同席した他の二胡弾きさんも、画期的な『こども二胡』 には興味深々。
実際、素材は最高級材の二胡ですから、一生モノなのです。


今回の調整会、見学したい方がいらっしゃるならどうぞ、と店主が言っていたのですが、
かくして、Y先生が調整見学にいらしていました。
年配の生徒さんには高い新しい楽器を購入させるより、調整で今持っている物を弾き易くしてあげたい、
という想いの強い、優しいY先生、
調整をする店主の側でずっと見学していらっしゃいましたが、
本当に、各二胡によって調整方法が違うと感じたことでしょう。
千斤の巻き方一つをとっても、この日は特に各二胡で同じ巻き方をすることはほぼありませんでした。
調整は、千斤を巻き直す以前の問題から解決しなくては整わないのです。

ただ、調整会での見学募集は今回限りにしようと思います。
長崎調整会でのMさんも、Y先生も、気をきかせて途中何度も離れて下さったので助かりましたが、
普段から作業中に人が至近距離にいるのをひどく嫌う店主なので、
調整のお客さんに症状や作業過程を説明しながら、ずっと教えるのも同時に、は、
出張調整会はひっきりなしにお客様が続くので、集中力の要する調整ではかなり負担なのです。
店主は調整方法も、学びたい人には教えなくては、という強い使命も持っているのですが、
調整会で同時にやるのは、ちょっと身体には無謀みたいです。
かといって講座だけの為に来ることも出来ず。。。ジレンマですね。。。



さて、この日は関西在住のシャム柿ユーザーのT会員さんもいらっしゃいました。
やはりシャム柿はダントツに良いですね、
というか、最近調整で再会するシャム柿達は、どれも揃いも揃って抜群の音色に育っています。
前日のゼノのライヴでは、セカンド二胡の川野さんがシャム柿を使用していましたが、
やはりシャムの音色は抜群に聴こえてきました。
しかし、当の川野さん、Tさんと同時間帯にいらしたのですが、Tさんの熟成したシャム柿に
「シャム柿って、育つとこんな音色になるだー!」と驚いていました。
「しかも弾き易い!」と川野さんがおっしゃるので、
「Tさんは福音弓の西風をお使いですから、試しに川野さんのシャム柿につけてみては?」
と、西風のサンプルを装着すると、
「わわっ!弓でこんなに変わるんだ!」
側にいらした試奏済みの方々もウンウンと。
西野二胡は元々かなり弾き易く作ってありますが、福音弓はさらに効力を発揮するのです。


ところでゼノの川野さんがいらしたのはシャム柿の調整の為だけでなく、
奥様所有の革胡の健診の為でもありました。
ファミリー勢揃いでいらした川野家、小さい3人のお子さん達と革胡を次々に運び込み大変!
いっきに賑やかになりました。
一番上のおじょうちゃんが絵を描きたいとペンを借りに来たので渡すと、
「どうもありがとうございます」と、とっても丁寧なご挨拶。流石!!

さて、革胡ですが、
棹を外してチェックすると、まぁデカい胴体に対して支柱の華奢なこと!!
我々は沢山の革胡を見ていますから見慣れましたが、居合わせた方々は興味津々。
間近で見るのも、棹の根元を外して見るのも、めったに無いですものね。
とりあえずは、ゼノの重松さんの革胡のように破壊はされていませんでしたので、
「もし壊れたら、ここを、こう直しますよ」 という点検だけで完了。

それにしても革胡、大きいですね!
それをゼノの重松さんは持ち上げちゃうんですから、あの細い体にどんなパワーが。。。
いつも「ウマイ」物(←重松ファンにはわかりますね♪)を食べてるからですかね(笑)

店主が構えるとチェロを弾くだけあって結構サマになっていましたが、
たぶん、二胡より大きさバランスが身体に合っているのでしょう。


というわけで、二胡だけでなく革胡も診てきた今回の調整会。
ライヴにもご招待いただいた事で、調整会だけの時よりも多くの二胡弾きさん達にもお会い出来、
とても有意義で楽しかったです。
また、西の孫達にも会えたし、おめでたい寿話も2つも伺えたし、本当に幸せな旅で
「幸せな事だよねー!」 としみじみ言いながら帰途につきました。
関西の(と言ってもかなり遠くからの方多数!)方々、特にM先生、本当にありがとうございました!!


しかし、

関西近しと言えども、やはり帰りは疲れが出ますね。
新幹線で、自身もゲッソリしている店主が、
「お前さんもお疲れだったね、エライエライ」 と、やけに憐み深い眼差しで労ってくれ、
「ハイ」 と返事をしつつ、その眼差しの意味に「???」。
でも、化粧室に立ったらその訳が分かりました。
行ったのは女子用、しかし、

「西野さん!西野さん、大変! 鏡に知らないオジサンが映ってた!!」
「だろ? ほぉさん玉手箱開けた浦島太郎みたいだよ」
 

日帰り弾丸ツアーじゃなくて、ホント良かった。。。





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