二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

坂井克則さんとの出会い。

2013-09-23 12:42:59 | ■工房便り 総合 
3  オールドの音がする

 ある著名な日本人の製作者と、これもまたBARで話をした時のことだが、その製作者は『俺の楽器はオールドと同じ音が出る』と言った。私は『出ないほうが良いのではないか?』と言った。彼は変な顔して、もう一度、『俺の楽器はオールドと同じ音が鳴る』と言った。
私はBARの主人に一番安い2年熟成物と10年物のブランデーを持ってきてもらった。私は彼に二つを飲み比べてもらった。彼は『やはり10年物は違うなー!』と言った。私は『違っていて良いのではないのか』と言った。
 新作の楽器がオールドと同じ音がするようなら、それは人工的な処理がしてあるのであり、2年物が10年物と同じ味がしたら気味が悪い。


上の文章は、イタリア在住のヴァイオリン製作者、坂井克則(サカイヨシノリ)さんのHPからの転載です。

文中オールドというのは、1700年代くらいまでのバイオリンの事を指します。もっと絞ると、ストラデヴァリや、ガルネリ・ディ・ジュスの製作した楽器をさします。


今年の夏ヴァイオリン製作者の坂井克則さんと出会いました。

DECAGONとDODECAGONの出会いです。

彼のHPは、DECAGONと言います。正十角形のことです。

彼は今イタリアの、クレモナにお住まいですから、今のところメールだけでの出会いです。

坂井さんの著書「ヴァイオリンのF孔」をイタリアから送っていただき、彼の楽器に対する考え方、人生に対する考え方、これらがとても、私自身の、今の二胡界での立場に似ている事や、考え方そのものがとても近いということなどで、坂井さんの了承を得て、彼のHPの文章を転載させていただくことにしました。

私自身は書けませんが、彼の文章というのは、大変ドライで、レイモンドチャンドラーや、原寮を想わせる、ハードボイルドな世界です。

短編小説を読むような楽しみが有ります。

今このブログを読んでおられる二胡系の方にも、とても楽器ということを理解していただく、或いは生きていくということでの何かの指標になるかとも思っています。

かなりマニアックな話ですので、解りづらい処へは、私が解説を入れようと思っています。

興味のある方は、かれのHP見て下さい。

http://www.decagon.it/jcru/jepi.htm


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