二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

人工皮CDMをつくる作る過程

2020-06-22 15:40:53 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
最初に下地にCDMの加工をします。

よく乾燥して固まってから、反対面に

紫檀の木で作った、鱗の形をした紙を張り込みます。

和紙と言っても様々な種類がありますね、

このブログでも出てくるマスキングテープなども、和紙て作られているものは多いのです。

薄くて強い。というのが、和紙の良いところでしょうか。

勿論最近では様々な種類の紙が出来ていますね。

あれ、原材料は、みな木材なのです。(中には藁や葦、あるいは絹地や麻などの物もあります)

ティッシュ、から、写真をプリントアウトする、光る紙まであります、そしてお札ですよね。

ティッシュなど触っているとあれが、木の繊維で作られているとは思えないほど柔らかいですし。

日本のお札など、洗っても、平気な紙までありますね。

このCDMにしても、様々な種類の和紙を使っています。

下地には、和紙を細く切って、布地のように作って、それをある種のボンドで固めた物を使います

その各工程で使うボンドも、比較的柔らかいシリコン系の物や、硬いアクリル系の物まで、4種類ほど使います。

紙もただ重ねるのではなく、細く切って引っ張りながら張り込んでいきます。



これは、水生のタイトボンドで張り込みますので、乾いた時は、パンと張ってきます。

その張り具合と、下地の繊維質の紙と、CDMが、蛇皮の柔らかいところと、硬い鱗に対応するようにと考えたものです。

ボンドどうしは種類が違うとお互いに接着出来ない場合もありますが、紙を間に挟むためにそれが可能になります。

和紙のと言っても、ある意味ボンドの重なりともいえるかもしれません。

最終的に皆さんの目に映るのは、きれいなレース柄の水泡紙ですから、

見た目はそれこそ女性たちがとてもきれいと言ってくれるようです。



この水泡紙にも最終的にはウレタンをかけますので、普通の紙の様に破れたりはしません。

ただ一つ、CDMの難点があります。

それは、熱に弱いということでしょうね。

熱と言っても、真夏の暑さ程度は問題ありません。

但し、車の中に、真夏に冷房もせず放置すると、車の種類によっては、60度70度という温度になります。

すると、CDMが伸びてしまう場合もあり得ます。

その点では、蛇皮でできた二胡も傷むという点では同じことが言えます。

蛇皮は生ものですから。十分気を付けてください。

あ!それから、乾燥度の甘い木の場合もそれだけの温度になると、収縮もしますし、膠で木を張ってある場合でも、膠が緩みます。

高温は二胡には向いていません。

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