かなりのトラブルが続いています。
そのほとんどが、末期症状的に皮が緩くなっている物。
1)駒をつけた状態で普通に調弦した時に、皮が本来の平らな面より、3ミリぐらいも沈んで、へこんでいる物。
2)胴の6枚の木が接ぎの所、6角形の角の所で亀裂が入っている物。
1)の場合は、木が全体に縮んで、皮が異常に緩くなる状態です。
鳴らせないことはありませんが、相当上手な人が弾かないと音に鳴りきれないのと、高音が全く駄目になります。本来ならまだ皮が多少緩んで良い音に鳴り始めたことかなというぐらい、指で皮の真ん中を押すと少し沈むくらいなはずの3、4年経った頃に、もう既に15年以上も使い込んだ状態になっています。もう皮張り替えなければいけないという状態です。
2)の場合はこれも木が縮んで、二胡の胴の後ろに有る花窓が、木の収縮を邪魔して、胴の接ぎ目が割れてしまう状態です。
これはどちらも、十分な乾燥をされていない木を使用したことから、起こります。
最近になってこのような楽器が増えてきたのは、中国に古い良く乾燥した二胡の材料が少なくなり、新しいこの10年ぐらいに、開発されたアフリカの材料やオーストラリア或いは、東南アジアの、まだ伐採して10年ぐらいの木が使われるようになったためです。
それ以外に考えられないのです。
木は伐採をしてから、硬化して石化するまでは動き続けます。
普通の針葉樹などでしたら、湿度のある梅雨場には湿気を吸って膨らみ、冬場の乾燥時期には縮みます。
それを繰り返しながら、じわじわ、全体としては縮むことになります。
二胡を作る、紫檀や黒檀等の油分を沢山持った木は、乾燥すると言っても、普通の材料の、5倍位の年数がかかります。
一応良いかなという乾燥度含水率17%位になるのに、二胡の胴を作る為の厚みの11ミリぐらいの厚みの板でも、10年ぐらいはかかるのです、木の部分によってはもっとかかることも有ります。
二胡に組んでみて、10年ぐらいは、まあそれほどの縮みにはならないだろうというぐらいに乾燥させるためには、最低でも20年ぐらいはかかるでしょう。
或いは人工乾燥が施してあるかです。
このくらいに乾かした木でも二胡に作ってから、15年ぐらいすると、多少は縮むのです。
これが、表面的に17%ぐらいの乾燥になったとしても内部はそこまで乾いていない場合も多いのです。
最近中国でも楽器の生産というのが、相当盛んです。
よく乾いた古い家具も底をついたのかもしれません。
日本にまで中国の楽器屋さん達が古い材料を買いに来ていますから。
古い家具が無くなってきたとしたらそれに見合う様な新しい材料を、アフリカやブラジルなどから、仕入れざるを得ません
それらは丸太で輸入されますから、当然まだまだ乾いてはいないのです。
表面的に含水17%ぐらいでもとりあえずは動かなそうにはなります。
但し自然環境ならばです。
日本のご家庭は違います。
エアコンという乾燥器が備わっています。
そして冬場の極度の乾燥時期も有ります。
それが、これらの乾燥しきっていない新しくアフリカから入ってきた材料に大きな影響を与えます。
そして木が縮みます。
割れが起きたり、皮が緩んだりもします。
これらは最近光舜堂でよく見かけます。
この半年で8台くらいもこのようなものに出会っています。
多いのは、大葉紫檀、或いは、血檀、アフリカ紫檀、或いはアフリカ小葉紫檀と呼ばれています。
かなり赤みの目立つ色の木です。
木は時間が経てば経つほど、色が黒ずんできます。
木が酸化して色が濃くなってくるのです。
ですから、5,6年もすれば、全体が赤黒い色に、どちらかというと茶色の濃い色になっていくはずなのですが、それがまだ赤い色を残しています。
これらはまだ伐採されてからそんなに時間が経っていないと考えて良いと思います。
また、最近ワタクシの見たことが無かった、ロウコウボクと言われる材が有ります。
一見、ピンストライプの、グリーンがかった、黒色をしています。
ピンストライプがはっきり見えますから、かなり新しい木と考えて良いと思います。
これのどこが老紅木なのかと、疑います。
音は明らかに黒檀のようなはっきりした鳴りをするからです。
アサメラという材かとも思いましたが、かなり近いのですが、どうもこの緑がかった黒が良く解りません。
今調べてはいますが、木目の具合からするとマメ科ではあるようですので、紅木の名前が付くのはいた仕方ないのかなとも思います。
オバンコールのようにはっきりと黒と茶色の縞のマメ科も有りますから。(良く黒紫檀と言って売られています)
でもこの独特のピンストライプの、黒檀のような木は、音はとても良いのです。
明るく滑らかな質を持った良い材でよく乾燥したらとても良い楽器にはなると思うのですが、
残念な事に乾燥度はとんでもなく悪いようです。
これらの楽器を見たらすぐには買わずに、しばらく様子を見て、購入するのも一つの手だと思います。
中には同じ木の種類でも全く問題無いのも有りますから。
暫く様子を見て下さい。
そのほとんどが、末期症状的に皮が緩くなっている物。
1)駒をつけた状態で普通に調弦した時に、皮が本来の平らな面より、3ミリぐらいも沈んで、へこんでいる物。
2)胴の6枚の木が接ぎの所、6角形の角の所で亀裂が入っている物。
1)の場合は、木が全体に縮んで、皮が異常に緩くなる状態です。
鳴らせないことはありませんが、相当上手な人が弾かないと音に鳴りきれないのと、高音が全く駄目になります。本来ならまだ皮が多少緩んで良い音に鳴り始めたことかなというぐらい、指で皮の真ん中を押すと少し沈むくらいなはずの3、4年経った頃に、もう既に15年以上も使い込んだ状態になっています。もう皮張り替えなければいけないという状態です。
2)の場合はこれも木が縮んで、二胡の胴の後ろに有る花窓が、木の収縮を邪魔して、胴の接ぎ目が割れてしまう状態です。
これはどちらも、十分な乾燥をされていない木を使用したことから、起こります。
最近になってこのような楽器が増えてきたのは、中国に古い良く乾燥した二胡の材料が少なくなり、新しいこの10年ぐらいに、開発されたアフリカの材料やオーストラリア或いは、東南アジアの、まだ伐採して10年ぐらいの木が使われるようになったためです。
それ以外に考えられないのです。
木は伐採をしてから、硬化して石化するまでは動き続けます。
普通の針葉樹などでしたら、湿度のある梅雨場には湿気を吸って膨らみ、冬場の乾燥時期には縮みます。
それを繰り返しながら、じわじわ、全体としては縮むことになります。
二胡を作る、紫檀や黒檀等の油分を沢山持った木は、乾燥すると言っても、普通の材料の、5倍位の年数がかかります。
一応良いかなという乾燥度含水率17%位になるのに、二胡の胴を作る為の厚みの11ミリぐらいの厚みの板でも、10年ぐらいはかかるのです、木の部分によってはもっとかかることも有ります。
二胡に組んでみて、10年ぐらいは、まあそれほどの縮みにはならないだろうというぐらいに乾燥させるためには、最低でも20年ぐらいはかかるでしょう。
或いは人工乾燥が施してあるかです。
このくらいに乾かした木でも二胡に作ってから、15年ぐらいすると、多少は縮むのです。
これが、表面的に17%ぐらいの乾燥になったとしても内部はそこまで乾いていない場合も多いのです。
最近中国でも楽器の生産というのが、相当盛んです。
よく乾いた古い家具も底をついたのかもしれません。
日本にまで中国の楽器屋さん達が古い材料を買いに来ていますから。
古い家具が無くなってきたとしたらそれに見合う様な新しい材料を、アフリカやブラジルなどから、仕入れざるを得ません
それらは丸太で輸入されますから、当然まだまだ乾いてはいないのです。
表面的に含水17%ぐらいでもとりあえずは動かなそうにはなります。
但し自然環境ならばです。
日本のご家庭は違います。
エアコンという乾燥器が備わっています。
そして冬場の極度の乾燥時期も有ります。
それが、これらの乾燥しきっていない新しくアフリカから入ってきた材料に大きな影響を与えます。
そして木が縮みます。
割れが起きたり、皮が緩んだりもします。
これらは最近光舜堂でよく見かけます。
この半年で8台くらいもこのようなものに出会っています。
多いのは、大葉紫檀、或いは、血檀、アフリカ紫檀、或いはアフリカ小葉紫檀と呼ばれています。
かなり赤みの目立つ色の木です。
木は時間が経てば経つほど、色が黒ずんできます。
木が酸化して色が濃くなってくるのです。
ですから、5,6年もすれば、全体が赤黒い色に、どちらかというと茶色の濃い色になっていくはずなのですが、それがまだ赤い色を残しています。
これらはまだ伐採されてからそんなに時間が経っていないと考えて良いと思います。
また、最近ワタクシの見たことが無かった、ロウコウボクと言われる材が有ります。
一見、ピンストライプの、グリーンがかった、黒色をしています。
ピンストライプがはっきり見えますから、かなり新しい木と考えて良いと思います。
これのどこが老紅木なのかと、疑います。
音は明らかに黒檀のようなはっきりした鳴りをするからです。
アサメラという材かとも思いましたが、かなり近いのですが、どうもこの緑がかった黒が良く解りません。
今調べてはいますが、木目の具合からするとマメ科ではあるようですので、紅木の名前が付くのはいた仕方ないのかなとも思います。
オバンコールのようにはっきりと黒と茶色の縞のマメ科も有りますから。(良く黒紫檀と言って売られています)
でもこの独特のピンストライプの、黒檀のような木は、音はとても良いのです。
明るく滑らかな質を持った良い材でよく乾燥したらとても良い楽器にはなると思うのですが、
残念な事に乾燥度はとんでもなく悪いようです。
これらの楽器を見たらすぐには買わずに、しばらく様子を見て、購入するのも一つの手だと思います。
中には同じ木の種類でも全く問題無いのも有りますから。
暫く様子を見て下さい。
私の二胡、思いっきり“黒紫檀”って書いてあります。
購入して2年目になりました。
注意すべき楽器に入りますか?
その中で、オバンコールは今までにはこのような問題は出ていなかったです。カリマンタンエボニーは亀裂の入ることも有りました。オバンコールは、胴の木目がストライプに見えます。カリマンタンエボニーは茶色がかった黒です。ストライプが見えなければ、カリマンタンエボニーの可能性は有ります。エアコンの風を直接楽器に当たらないようにして下さいな。
ご縁あって相棒になってくれた胡なので、大事にしたいと思います。