酸性の川で有名な吾妻川の水は石灰で中和した後に発電所の導水路に取り入れられて、そのまま川に戻らず幾つもの発電所を通過していきます。利根川を渡った吾妻川の水は佐久発電所で利根川の大量な水と混ぜ合わされて、さらに酸性が薄められ下流の発電所に送られます。そして最終的に柳原放水路から利根川に流れ出るのです。 つまり、酸性の水を中和した生成物が白く濁る原因なのですが、この吾妻川の白い水が県庁裏まで来てから利根川に流れ込む様子がこの写真でよく分かります。
一昨日、県庁から下を眺めると利根川本流に柳原放水路から白濁した水が合流する様子が手に取るように観察できました。柳原放水路は柳原発電所の放水路ですが、此処へ来るまで導水管で繋がれて幾つもの発電所を通過して来た水なのです。
この白濁物は細かい粘土やシルトなどで、これをアユなどの魚が嫌うと言われています。酸性の河川水が薄まって吾妻川に魚が棲めるようになったことは喜ばしいけど、利根川に白濁物が少なければアユやサクラマスなどの魚がたくさん遡上してくれるだろうし・・・非常に悩ましい問題ですね。
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