サクラ亜属のヤマザクラ群のヤマザクラは南半分に多く、オオヤマザクラは北半分に多いのですが、今回のカスミザクラの分布域はオオヤマザクラとほぼ同じになっています。しかし、関東付近ではヤマザクラとの分布域も一部が重なり雑種も多くてとても分類しづらいサクラです。実際、観音山の染料植物園のヤマザクラ系を調べたときは四苦八苦しました。カスミザクラはヤマザクラに較べて花期が明らかに遅いのがせめてもの救いでした。
展葉期には葉の表裏に毛が有って葉裏が光っているものがカスミザクラ、無毛で葉裏が白色帯びるのがヤマザクラと一般的に云われていますが、冬芽はともに無毛で芽鱗の数も葉痕の形も似たり寄ったり・・・と言うことは冬芽と葉痕での判別は至難の業ということになります。
1年生枝は暗灰褐色で無毛、ジグザグに折れ曲がり、冬芽はらせん性ではなくどちらかと言えば二列互生します。
葉痕は盛り上がって三角形~半円形で3個の維管束痕が見られます。
冬芽は7~10枚の芽鱗に包まれ、頂芽はやや大きく側芽はやや開出します。
(冬芽と葉痕:183種類目)
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冬芽でわかる落葉樹〔改訂版〕 |
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