今回の似た者同士はタニウツギ属・・・代表的なものとしてはニシキウツギ、ハコネウツギ、タニウツギかな!
ニシキウツギは太平洋側の山地、ハコネウツギは太平洋側の海沿い、タニウツギは日本海側のの山地に自生する。花はニシキウツギとハコネウツギは咲き始めが白で次第に紅色になり、タニウツギは紅色で変化しない。花の形状としてはハコネウツギが花筒の上部で急激に広がり他2種は徐々に広がる違いがある。
葉も葉裏の葉脈に白毛があるニシキウツギ、ほとんど無毛のハコネウツギ、葉裏に白毛が密生するタニウツギと判別は然程難しくはない・・・
それでは「冬芽と葉痕」ではどうかと言うと、三種とも冬芽(側芽)は十字対生で狭卵形~卵形で褐色の芽鱗に包まれている。 ただ、頂芽で較べるとタニウツギは一年生枝が枯れてしまうので頂芽が見られない・・・
(↓)タニウツギの枝・・・側芽から先が枯れて脱落している枝が多い、残っていても萎びて頂芽や直近の側芽は発芽できない。
(↓)ハコネウツギの枝・・・頂芽まで生きている。
(↓)ニシキウツギの枝・・・ハコネウツギに較べて少し細目かな。
葉痕は腎臓形~三日月形で維管束痕が3個とほぼ同じ、そして葉痕と葉痕の間から稜が伸びているのもほぼ同じ・・・
タニウツギの稜が少しだけ目立たないかな?
(↓)ハコネウツギの側芽と葉痕・・・
(↓)ニシキウツギの側芽と葉痕・・・
(↓)タニウツギの側芽と葉痕・・・
芽鱗の数はハコネウツギとタニウツギが7~8対で、ニシキウツギが3~4対と少ない・・・この辺が区別点かな!
(↓)ハコネウツギの頂芽・・・芽鱗が7~8対あるのが確認できる。
(↓)ニシキウツギの頂芽・・・芽鱗が3~4対見える。
・・・と言うことで、ニシキウツギとハコネウツギは枝先が生きていて頂芽が見られハコネウツギの方が芽鱗の数が多い、タニウツギは枝先が枯れてしまって脱落したり、頂芽が残っていても芽を吹かず中位の側芽から新芽が伸びることから判別できることになる!
「タニウツギの仲間は難しいね!」と・・・ (↓) 応援クリック よろしくお願いします! (3721話目)
「人気ブログランキング」にも参加しています。
![]() |
冬芽ハンドブック |
クリエーター情報なし | |
文一総合出版 |