平成29年度群馬県農林水産業関係機関成果発表会に参加してきたので面白そうなテーマを掻い摘んでアップしておくね・・・
テーマ的には20課題近くあるので一度に紹介するのは無理なので分けてアップするね・・・
同じようなテーマで記事を(その1)、(その2)、(その3)などと引っ張るのは主義に合わないのだけど今回は勘弁してもらおう!
まずは水産分科会の午前中の部・・・
一番目の発表は拙ブログで1月5日にも紹介したのだけど、全国水産試験場長会賞を受賞した「閉鎖性湖沼における放射性セシウムの動態解明 ~出荷自粛の解除までの道のり~」
2011年3月に福島第一原発事故で赤城大沼の放射性セシウムは640Bq/kgが検出され採捕自粛措置が講じられ、釣ることも出荷することも食べることも出来なくなった。
群馬県水産試験場を中心とした放射能研究グループでは湖内における放射性セシウムの動態解明に着手した!
①ワカサギと湖水のセシウム濃度は関連性が見られたが、湖底の濃度は相関性が見られなかった。
②ワカサギのセシウム濃度は急減段階から漸減段階に入り、サイズ効果も認められなくなった。 雑食性のウグイと魚食性のイワナは急減段階である。
③食物連鎖が高位な魚ほど生物濃縮が進んで放射性セシウムが高濃度だった。
地道に続けられた調査研究によって湖内のセシウム137の動態が解明された!
2番目の発表は「地場産ワカサギ卵の確保に向けて ~水槽内自然採卵法とは?~」
群馬県内には約20カ所のワカサギ漁場があるが、ほとんどがワカサギ卵を県外から購入している。 このため県外の採卵状況に大きく左右され、近年は需要量に対して供給量が極端に少なく放流が満足にできていない。
特に今年はいまのところ放流量が需要量の10%以下なので先が思いやられるね!
そこで試験的に県産ワカサギを採捕し水槽内自然採卵法を実施したのだそうだ・・・
①定置網等でワカサギの親魚を採捕し水槽内に収容・・・
②水槽を遮光し2日間ほど夜間状態にしておく・・・
③水槽の底に張り付いた受精卵を集める・・・
④集めた受精卵の粘着性を除去して筒形孵化器に収容して孵化させる・・・
・・・と言う手順で鳴沢湖を試験地として行ったがオス・メスの比率がアンバランスで受精卵の量が僅かしか確保できなかったらしい。
ワカサギの習性を理解してオス・メスを必要量確保できれば資源の安定化につながるので大いに期待したい研究だ。 早期に手法を確立してもらいたいね!
3番目と4番目の発表はハコスチ関係のもので数多く報道等がされているので割愛する・・・
以上が水産分科会の午前中の発表であった。 午後は林業分科会に移動して2課題を聞き、その後水産に戻ったので次回以降で紹介するね!
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