前回、取り上げた安中市庁舎建設問題・・・今回は建設資金、特に合併特例債について考えてみた!
前回も書いたように安中市庁舎は旧庁舎と中庁舎の耐震性に問題が有って大規模改修か建て替えが必要とされている!
建替えの必要性に乗じて現在地以外の新たな場所へ大規模な一極集中型の市庁舎を建設しようという動きが大きくなっているのだ。
「安中市庁舎に関わる市民懇談会」で配布された資料も新たな場所へ建設するのがベストだという方向に誘導するかのようなものが多い(怒)
現在使われている松井田庁舎や谷津庁舎にはスペースが有り耐震性も問題ないので此処を使えば仮庁舎費用は掛からないはずなんだ!
庁内の事前準備組織の検討結果でも安高跡地へ一極集中型の9500㎡の大型庁舎を建設することがベストだと報告している。
人口減少に伴って税収が減り、コロナ禍で更に法人税や住民税など税収減少が予想される中で大規模な箱モノを造ることが許されるのだろうか?
「安中市庁舎に関わる市民懇談会」資料では基金と合併特例債で賄えると美味しそうなものになっているが、あまりにもいい加減な資料だ!
合併特例債事業の5%は自己負担(市の一般財源)で残りの95%が起債できる! そして償還は元利合計で返さなければならず、この償還金額の70%が国から交付税として補填される仕組みなんだ! 逆に考えれば 5%+95%×30%=33.5%が自己負担となるんだ!
つまり10億借りれば3億3千5百万+利子の30%、30億借りれば10億5百万+利子の30%が自己負担なんだ!
(↓)資料の利率0.5%は低く過ぎないのか? そして償還期限も長過ぎないのか? 年度ごとの償還額を少しでも低く見せようとしているのかな?
そして(↓)資料の最下欄にある「交付税計算額は国からのおこづかい」という表現が国民の血税を屁とも思わない市の姿勢を表しているのだと・・・(怒)
【安中市の合併特例債起債限度額は158億8千万円】
合併特例債は市の規模によって限度額が有って、合併時点で標準全体事業費として151億1615万8306円と算定され、このうち5%の安中市の自己負担額を差し引いた起債限度額は143億6千万円となる。 さらに地域振興基金分の16億円のうち、安中市が自己負担で支出する5%を除く95%が起債限度額となって、その合計が158億8千万円となる。
【既に122億円は起債され残りは36億円】
そして合併特例債を使った事業費は平成18年度から令和元年度までの総額が118億5500万円となり、今年度中に起債予定額が3億円程あるので、今年度末での残された起債可能額は36億円程度となる。
【庁舎建設基金は5億円、地方振興基金の使用可能額は7億円】
一方、一般財源から積み立てられた市庁舎建設基金が今年度末で5億円程度となり、合併特例債の地域振興基金が16億円あってその内の7億円が庁舎建設に使えるとすると、既に12億円が建設資金としてあることになる。
【合併特例債残額の36億円全額は庁舎建設には使えない】
市の上層部が目論んでいると言われる50億円以上の市庁舎建設には合併特例債起債可能残額の36億円と庁舎建設基金5億円・地域振興基金の7億円を注ぎ込んでも足らないので一般財源からの支出が必要となる。 一方、現在の要建替え庁舎面積(3700㎡)若しくは少し減らした面積で建替えれば20億円程度で済み、起債額は8億円程度で済み、一般財源からの持ち出しは少なくなるのではないだろうか!
もちろん他の事業も実施しなければならないのだから残額36億円が全部使えるわけじゃないんだ!
【安中市の財政規模は240億円程度、公債費は30億円前後】
合併特例債はあくまでも借金なのだ! 市の財政規模240億円前後に対して1/8の30億円前後が公債費(地方債の返済金)なんだ! この何割かが交付税で補填されると云っても大切な税金なんだ! 国からのお小遣いじゃ無いんだよ!
合併特例債限度額まで満額使わなくても良いのだと思うけれど・・・満額使うにしても不必要な一極集中の豪華な市庁舎にではなく、本当の意味で市民のために使って欲しいと思う!
【タゴ事件は終わっていない・・・毎年2000万円を弁済】
安中市の特殊事情として安中市土地開発公社巨額詐欺事件がある! 公社職員のTが公金51億円を不正に引き出して使い込んだもので、本人からはほとんど回収できず、市が毎年2000万円を銀行に払い続け、残金が16億円以上有って今後も80年以上も払い続けなければならないのだ(怒)
Tに損害金全額を返してもらえば市庁舎は直ぐに建替えられるんだよな! 何故、返してもらう努力をしないのかなぁ~
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