しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

生き残る職業

2011年07月14日 | Weblog


大不況時代に生き残る職業は何ですか?
と少子高齢化になって社会情勢に大変革が起きている状況を分析した経済学者がいる。
熊野英生・第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミストである。

平成22年の「国勢調査」の詳細データから意外な働き方の素顔が見えた。
特徴は、ここ数年、「技術職の労働者数が増えている」ことだ。
人口減によって就業人口も細っていく中で、非正規化や新卒採用抑制によって、日本の勤労者のスキルが
低下していくのではとの危惧もあったが、そうでなかった。就業者総数は2010年の水準は1985年を9,2%下回った。
しかし、専門的・技術者、サービス職業従事者が年々増加している。

技術労働者の内訳では、SE(システムエンジニア、情報処理技術者)看護師、保育士など社会福祉職業従事者の増加が目立つ。
ほかにも、弁護士、宗教家、デザイナー、他「師」や「士」が付く仕事が増加している。
「手に職をつけて食べている仕事」得たいとする動機があるのでないか。との分析だった。
サンプルの中で最も時給の高い「パイロット」「大学教授」「弁護士」など特定の資格に与えられるプレミアム時給の割合は年々その数字が大きくなっている特徴がある。

技能職へと労働移動が進んでいる。「良質な仕事を巡る競争」は激しくなっている。
公務員もかって1990年代に13人に一人が管理職になれたが、2010年のデータでは32人に一人と激減した。
公務員はことあるごとに総人件費がカットされる厳しい職種となっている。

結論として、「高齢者などが、新しいサービスにもっと多くの支出をするビジネスを育てないと、総需要は飛躍しない。」
そうした意味で、高齢者が先行きの不確実性を理由に節約志向を高めるバイアスを強める政策誘導は、正反対のことをしているように見える」

なるほど。先日訪ねて来て来れた小生の甥夫婦もIT技術者である。この手の職業は小生が就職を目指した頃はなかった職業だった。技術があれば、資格があれば、という時代に入ったのである。単純な労働力はリストラされやすい。
スキルを身につけても容易に生産性が高まらない状況の中で医療・福祉に近接した分野での就業者が増加している。
「高時給の職業」(図表4)は参考になる。
この職業を目指す人、資格を得た人が大不況日本の中でも「生き残れる職業人」ということなのかも。

ブログランキング

人気ブログランキングへ