手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2012年3月)

2012年04月09日 | 会員の作品
三谷和夫:樟の木陰の園生に友の摘みくれしアララギの実のほろ甘かりき(新アララギ2012.3)
佐々木フミ子:どの家も濯ぎもの干さず見守りぬ重機唸れる公園の除染(新アララギ2012. 3)
関澤喜久子:晩秋の畑になすびの木々を焼く消ゆるともなくひと日くすぶる(新アララギ2012. 3)
細田雄子:戸定邸のこの質素なる佇まひ西山隠士の心ふまへしならむ(新アララギ2012. 3)
松本ゆき:「ハイ」「ハイ」とさわやかな返事は外つ国の若者らしき解体現場に(歌会2012. 3)
木村和子:迷ひなく父母のもとに行かれよと兄のみ骨を土に広げぬ(新アララギ2012. 3)
千葉照子:整ふ画離れて観れば白き渦浮き出でて下の渦に抗ふ(歌会2012. 3)
坂巻志津江:敗戦後のなべて貧しき子供等に美しき校歌父は贈りき [五味保義作詞](歌会2012. 3)
須田博:我武者羅にただ只管に白球を追ひし若き日夢に顕ちくる(歌会2012. 3)
今村和平:食器棚に置かれてありし人形は続く地震で見返り美人となる(歌会2012. 3)
今野英山:茂吉の名冠せし駅を見下ろせば線路は赤き一本の道(新アララギ2012. 3)
高橋毬枝:身の丈に合ひし世過ぎとわが思ふ天空に月冴え冴えと浮く(新アララギ2012. 3)
小熊宗克:わが立てる庭に降り来し寒雀子供が来ればさつと翔び立つ(歌会2012. 3)
山崎日出男:学を奨め学資出しくれし姉逝きぬ母によく似し細顔にして(歌会2012. 3)
岸野トモヱ:生涯を文学少女にてありし母俳誌と生花に埋(うず)もれて逝く(歌会2012. 3)
金井加代子:風止みて柔らに射せる冬の陽に日本桜草芽を出だしそむ(歌会2012. 3)

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