手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2011年11月)

2011年12月13日 | 会員の作品
三谷和夫:この夏は病みてこもりて秋立ちぬ年々山に行きにしものを(新アララギ2011.11)
佐々木フミ子:囃子の音載せくる風にしゃぼん玉とばす幼ゐるけふの路地裏(新アララギ2011. 11)
関澤喜久子:いか焼きの屋台に並び「待つ間(あひ)も祭り」と言へば主(あるじ)笑みたり(新アララギ2011. 11)
細田雄子:「希望のケルン」氷河のほとりに立たしめし君を思へば心はふたぐ(新アララギ2011. 11)
小口勝次:稚内の電力八割を賄ふといふ七十四基の風車を見渡す(新アララギ2011. 11)
松本ゆき:澄みわたる空に照りはへる七竈の赤き実愛でつつ頂上目指す(歌会2011. 11)
木村和子:食べ物の放射能汚染広がるとも店頭の品信じるしかなし(新アララギ2011. 11)
千葉照子:ショパンのソナタピアノの底へと打ち込みて打楽器としての性顕れぬ(歌会2011. 11)
坂巻志津江:つわぶきの花は淋しと思ひたり会ひたかりし友のまた一人逝きて(歌会2011. 11)
須田博:職業を無職と書きて三十年名刺には空しく肩書残る(歌会2011.11)
今村和平:秋の園の極楽浄土は内庭の池の睡蓮の間(あひ)を錦鯉游ぐ(歌会2011. 11)
今野英山:山小屋に人みな寝ねてランプの下ひとり手帳につれづれ記す(新アララギ2011. 11)
高橋毬枝:内陸を夜行バスにて北に発つ明けそめし平泉に災の陰なし(新アララギ2011. 11)
小熊宗克:一叢(ひとむら)のすすき絶やさず増やさずに十五夜の月待ちいき母は(歌会2011. 11)
山崎日出男:ぼんやりした不安に自死の芥川吾は確かな核の不安を生きる(歌会2011. 11)
岸野トモヱ:引越して一年経ちて思うこと年齢(とし)だけ一つ増えたごと思ふ(歌会2011. 11)
金井加代子:亡き母の残しし着物リフォームす母のぬくもり我を包めり(歌会2011. 11)

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