【山吹極】醸造元の朝日川酒造は、山形空港から最上川を挟んで西側にあり、山形市や天童市から見て北北西に位置する。
【山吹極】は原料である【米】、【酵母】そしてもちろん【水】まで【山形】というブランドにこだわっている。これはただ単に名前だけでなくたとえば、米の生産者を例にあげれば以下のようにお酒の裏貼りには表記されている・・・。
「山形県河北町’奥山喜男’さんが特別に栽培した’亀の尾’を原料にして、精白50%で、以下云々・・・。」これだけの文言を見ただけでもすごい。米の生産者の実名入りなのだ。・・・・かようにして、この蔵は、誰が生産した米であるかを醸造元としてはっきり消費者に伝えている。
そしてもうひとつのこの蔵の特徴は【熟成】。昨日ぼくが飲んだこのお酒も醸造年度は平成20年度(現在は21年度)で1年熟成酒ということになる。お酒の飲み頃をエンドユーザーに提示していて、なおかつ食中酒を意識したコンセプトで醸造していることもこの酒の明確なヴィジョンのひとつだ。
昨日夕食は【ちらし寿司】だったので【山吹極・純米吟醸無濾過原酒亀の尾瓶火入20BY】を合わせてみた。
●常温で・・・・。1杯目。華やかな香りではなく、食欲をそそる微香にクイっと引き込まれる。口に含むと若干ごつっとした感はあるが、すぐに馴染みエアリングすると柔らかくふわっと広がる。喉越しは極めて鮮やか・・・。
●常温で・・・・。2杯目。食事をちょっとした後飲んでみる。・・・完全にマッチした。中枢神経をくすぐられ、食欲を掻き立てられ、また飲む・・・。
【山吹極】の意図したところに完璧にはまってしまう。なにげないことだがこれが日本酒における最大のポイントで、2杯目以降はこのお酒の渦に飲み込まれてしまう。
昨晩も日本酒の持つマジックに魅了され、【山吹極】は、ハリー・フーディーニ以上の衝撃をぼくに与えた。
▲常温で・・・。▲
▲ちらし寿司と一緒に▲