http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015030902000132.html
確かに、日本の立場から見れば「けん制」という捉え方をされるのだろうけど、彼が言った内容には疑問の余地がない。
「お前の国はどうなんだ!」と言う人もいるけれど、それは我が国首相による「民主党もやったじゃないか!」と同じく、子どもじみた言い訳にしか聞こえない。
王毅氏は以前中国の駐日大使も務め、その頃に日本語を用いて挨拶をされるシーンも見られた。日本にとって耳の痛いコメントを発することも少なくないが、僕は、彼は誠実な政治家であると感じる。
一方、菅官房長官は記者会見で王毅氏の発言の一部を「一外務大臣の発言」としていたが、思うところはあるにせよ、他国の外相に対し礼を欠く発言ではないかと感じた。
そもそも菅氏は、政権に対するあらゆる批判に対し「全く問題ない」と取り合わず、また彼だけではなく首相はじめ閣僚らは自分たちの意に沿わないことに対しては子どものようにムキになって反論する。そこに誠実さは全く感じられない。
また、今日はドイツのメルケル首相が来日し、安倍首相らと首脳会談を行っている。
福島原発事故を経てもなお原発を再稼働させようと躍起になる日本(現政権)に対し、この事故をきっかけにドイツが脱原発の方針を決めたというのも、現政権の不誠実さの表れでもあると思う。
TBSとNHKでの安倍政権に対する世論調査結果が報じられていたけれど、個々の政策に対しては反対意見が多いものの、現政権に対する支持は高い。これは、現政権と対峙する勢力がしっかりとした受け皿を提示できていないからだろう。その点については改めて触れるとして、不誠実な政権が許容される現状について憂うしかないとしたら、この国には「自由」も「民主主義」もないと言えるだろう。いや、国民自らがそれらを必要としていないというのが実態なのかもしれない…