今回は、明日3月21日に放送されるドラマ『紅白が生まれた日』の宣伝が目的だったけど、ツイートで「『平清盛』についても語ってくれる」というお触れが出ていたので、Twitter上で少しざわめいていた。
彼が主役を演じた大河ドラマ『平清盛』を、僕は1年間存分に楽しませてもらった。しかし、リアリティを追求した映像や大胆な脚本などが多くの視聴者には受け入れられなかったのだろうか。また、各方面から批判の声が寄せられるなどが重なり、視聴率が史上最低を記録した。けれども、クリエイティブな人たちからの評価は高く、また一部のコアなファンにより熱狂的に支持されたのも事実で、放送中にTwitterを使って解説をするなど、斬新な取り組みも見られた。
しかしながら、一般的に低評価であったためだろうか、主演の松山ケンイチさんが放送終了前後に『あさイチ』や『スタジオパークからこんにちは』などのトーク番組に呼ばれることはなかった。そこが僕にとっては消化不足で、最終回のパブリックビューイングには参加できなかったものの、その日はスタジオパークに駆けつけ、衣装の数々や「盛絵」を観て楽しむとともに、「いそP」こと磯智明チーフプロデューサーに「ファンブックを作って下さい!」と直訴したりした。結局ファンブックは作られず、脚本の藤本有紀さんによる締めの言葉を聞けなかったのは今も残念だ。
その後、松山ケンイチさんは著書『敗者』でこの作品に関して述べられているけど、今朝のトークでは今まで聞けなかったエピソードにも触れられていた。
さて、今朝は『紅白が生まれた日』に時間を割きつつ、『平清盛』をしっかりと取り上げてくれていた。松山さんの人となりを伝える役目は、清盛の父・平忠盛を演じた中井貴一さんが担い、映像で彼の印象などを語ってくれた。そこで、『平清盛』で清盛が亡くなった弟・家盛のために曼荼羅を描くシーンが流れた。中井さんの松山さんに対するコメントがとてもおもしろい(笑えるという意味ではない)内容だった。
いつかこの作品は再評価される日が来ると思う。ただ、それにはずいぶんと時間がかかるだろう。でも、コアなファンはいつまでもその時を待っているとともに、その時が来たら自慢げに語り始めるだろう。やはり藤本有紀さんが書かれた朝ドラ『ちりとてちん』が辿ったように。