Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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分解開始及びボディ加工

2016-12-29 22:53:12 | Benz 280SE

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お客様のゴーサインが出ましたので大急ぎでメルセデスベンツ280SEの制作を始めなければなりません、急ぎはしますが絶対に手抜きはしないと言うのが私の信条です。
と言っても私は「神様」ではないので出来る範囲が限定されますけどね(笑)

見積もりの為に途中まで分解してありましたが見積もりも発送し、お電話で金額を申し上げまして了解を頂けましたので本日からは本格的に作業に着手します。
ミニカーのボディカラーを塗り替えるのに一番問題なのは実はウインドガラスの取り外しなんですね。
割れてしまったらそれで今までの苦労は全く報われません。
他の部品ならまだ修理も可能かもしれませんがウインドウガラスだけはね、どうしようも無いのです。
ですからここから先の分解の作業は本当に神経をすり減らしますね。

ウインドウは色々な取付け方が有ります。
一番厄介なのは接着剤で取付けられている場合ですかね。
特に表面からBBR方式で瞬間接着剤などを併用して取付けられている場合は本当にガラスの作り直しを前提とした取り外しになる事も有ります。
今回は幸いにしてボディ側にダイキャストのピンが出ていましてそれを潰して止めてありますから取り外す場合はそのピンをドリルでもみ取ってやりますと比較的楽に取り外す事が出来ます。
リューターで削られる方もいらっしゃいますが熱が回ってガラスを溶かしてしまう場合が有りますからピンの位置によってはこの方法を避けた方が良い場合も有ります。

ウインドウやメッキのモールを全て取り外したボディはこんな感じです。
スッキリしましたね。
ここで一つ問題が出てきました。
実車にはサンルーフは付いていないのでこれを潰さなければなりません。
このサンルーフ部分は実はボディ側には穴が開いていましてサンルーフの部品をウインドウの様に2ヶ所のピンを潰す事でルーフに止めてあるのです。
しかしこのピンというのがちょっと困り者でしてピンで留まっている部分はガッチリと止まっていますが左右の両端の部分が少しガタが有るのです。
ピンを潰す時にサンルーフの部品が曲がってしまったのかもしれません・・・

そのままパテ埋めをすればサンルーフの部品のガタツキが残ってペーパーでパテを削っても面が出て来ない恐れが有ります。
また将来的にヒケが出たり亀裂が入ったりする恐れが残ります。
よって一度サンルーフを取り外します。
取付け方法はちょっと考える事に致します。

ボディにはこんなマーキングが入っています。
これはメーカーのプレートなのですがタンポ印刷の様な物ですので取り外す事が出来ません、ボディカラーを剥がしてしまうと無くなってしまいますから写真で画像を残しておきましょう。
実車は貼る位置が違っていますので正しい位置に直しておく予定です。

外したウインド関係は傷が付くと困りますのでこんな風にティッシュペーパーに包んで保管しておきます。
時間がない時に余分な仕事をしなければならないのはプロとしては落第ですからね。

ボンネットのヒンジも少し凝った物が使われています。
後で組立て方がわからなくなりますと困りますからこれも写真を残しておきましょう。
キットならインストが有りますが、完成品のミニカーはインストが有りませんから後で困る事が無い様に手を打っておかなければなりません。今まで何げなく分解してしまって困った事も多々有りますからね、これも経験をしないとわからないのです。

裏側からも写真を撮っておきます。
最悪組立て方がわからないと同じ物をもう一つ買わなければならなくなってしまいますからねお客様のミニカーをお預かりするという事は責任重大なのです。

リアのトランクフードにはメタルインレットのエンブレムとベンツのエンブレムが取付けられています。
これを奇麗に剥がして使えれば良いですよね。
これに挑戦してみました・・・。
まずはマスキングテープを貼りまして・・・・

デザインナイフをメタルインレットとボディの間に差し込んで少しづつ起してゆきます。
全部剥がしてしまうと文字がバラバラになってしまいますから、少し浮き上がらせる感じですかね。
そしてマスキングテープの方に表側を貼付けながらマスキングテープを剥がしますと・・・

この通り奇麗に剥がれます。
綺麗に外れはしましたが塗装後に上手く使えるかどうかは定かでは有りません、使えなかったらエッチングを作るしか無いですね。

携帯電話のカメラで写した物ですのでわかり難い画像ですがボディのパーツに剥離剤をつけてボディ塗装を剥離しています。
何度か同じ事を繰り返せば綺麗に剥離する事が出来ます。

剥離剤でボディカラーを剥離して水洗いをしてから、さらにボディ表面を綺麗にする為にサンドブラストをかけました。
ボディの表面がグレーになっているのはその為です。

表面をさらに拡大して見ますとこんな感じに砂が当たった部分が凹んでいます。
残った塗料もサンドブラストでかなり綺麗に剥離出来ます。

表側だけでなく裏側も綺麗に剥離しています。
ボディだけでは無くボンネットやトランク/ドアなども同様にサンドブラストをかけます。

さて、いよいよサンルーフの取り付けをしなければなりません。
サンルーフは出来るだけ厳重に接着したいのでエポキシ接着剤を・・・とも思ったのですがそれよりも強固に接着出来るファイバーパテを使う事にいたしました。
このファイバーパテはROCKの物で厚付け出来るタイプの物です。
普通のパテでは無くグラスファイバーの細かな繊維がパテに混ぜ込まれている物で強度が高くヒケも少ないはずです、何よりも嬉しいのがアルミにも対応している事ですね。

硬化剤はポリパテと同じ物を使いますので混ぜるとこんな色になります。
サンルーフとボディの間に接着剤の様に塗ってからボディにサンルーフの部品を押し付けますと隙間からファイバーパテが出て来ます。
サンルーフの継ぎ目だけでなく全体を覆う様にファイバーパテを盛りつけます。
理由はサンルーフの部分の高さとボディのルーフの高さが若干違いましてその段を消す為に周りにファイバーパテを盛りつける事になります。


明日はこのパテを削りまして面を整えます。
そしてキメの細かなポリパテを盛ってから研磨して巧くいけばボディ表面にエポキシ系の下塗りをしたいですね。


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