さて本日の山陰も雲はありますが良い天気でした、が昨夜・・・多分夜中に結構雨が降ったみたいでして・・・夢心地の中で雨の音を聞きました。今朝起きてみますと道路が濡れています。
畑は水を含んでいまして・・・入らない方が良さそうですね。
隣りの畑のおじさん(いつもとは違う側の畑です)からタマネギの苗を頂く事になりました。
中手の種類らしく・・・結構大量に有るみたいです。
畑の準備ができたら頂きに伺いますとお願いしておきました。
多分この1〜2日で畑の準備は完了すると思います・・・雨が降らなければですが。
でお昼の厨房係・・・今日はS百合さんが来てくれていますので楽だった(笑)
午後も早めにアトリエに戻ります。
その後はアトリエで本業をすすめましょう。
さて今日もまずオースチンヒーレーから開始ですね。
昨日はウレタンクリアーを塗りましたので今日はもうカチカチに硬化しています。
でも一応乾燥機で1時間程加温して硬化にとどめを刺しておきました。
でボディを1200番程度のペーパーで研磨します。
スジ彫りの周囲とかにクリアーが盛り上がっているんですよね〜、これがウレタンクリアーの良く無い部分です(笑)
でも盛り上がらない塗り方も有るんですよ・・・
2回目のクリアーはその盛り上がらない塗り方で塗ります。
この塗り方をするのには訳が有るのですボディ全体が曲面で有る事またボディサイドにはプレスラインが合って形状が結構複雑である事など・・・研ぎ出しをやり難い形状なんですよね。
うっかり下地が出ますとまた最初からやり直しになってしまうので、こんな方法を使うのです。
よく見えないかもしれませんが2度目のクリアーを塗りました。
2度目のクリアーは筋彫りの周囲が盛り上がらない様に塗ります。
まずウレタンクリアーはシンナーを多めに入れて結構粘度が低い状態に致します。
そして最初は遠くからふわっと塗っています。
ボディの表面にミストが付く状態ですね。
艶は有りません。
10分程置きますとシンナーが蒸発してクリアーの粘度が上がった所でさらに塗り重ねます・・・今度は半艶くらいになる様に・・・艶が出る様では塗り過ぎです。
そして10分程置いてシンナーを飛ばしてから3回目のクリアーを塗り重ね多少艶有りになる状態(まだ完全では有りませんよ)にします。
また10分置きまして4回目を塗りまして艶が戻る位に塗り重ねます。
10分のインターバルを取る事でシンナー分が飛んでボディに塗られたクリアーの粘度が上がって筋彫りの脇に移動するするのを防止出来るのです
では最初からこの方法で塗れば良いじゃないか!?
と思われるかもしれませんがこの方法ですと塗料の厚みが少ないので塗り分けの段とかデカールの有る場合にはその段が消えないのです。
ですから最初は普通にウレタンクリアーを塗って中研ぎをしまして塗り分けやデカールの段を取りまして仕上げにこの方法で塗ってゆきますと研ぎ出しが楽になりますし失敗して下地を出してしまうリスクが減ります。
でもクリアーを塗りますと今日はもうこの先このボディに触る事が出来ないのは何時もの事ですね・・・これだけはしょうがないな〜!!(笑)
コンプレッサーを動かしたのでついでにシャーシ側も塗っておきます。
シャーシの裏側はメタルの磨き仕上げにウレタンクリアーを塗って酸化防止にしておきましたが、ホイールハウスの内側はまだフラットブラックに塗らなければなりません。
ついでにフラットブラックに塗っておきました。
ここからは修理です。
ちょっとお話が前後してしまうのですが・・・このミニカーの所有者のU野さんだけにはわかりますよね(笑)
事情が有ってブログでは昨日のC2さんの修理を優先してしまったのでね。
患者さんはメイクアップアイドロンのカウンタックLP400Sですね。
何と色違いで3台です。
どんなご相談かと言いますと・・・
特に壊れた訳では無く・・・気が付かれたみたいなんです!!??
何に?
カウンタックにリアウイング・・・まあ定盤ですよね。
良く見ますと・・・わかりますか?
リアウイングが斜めに付けられています。
リアウイングの左側が少し前側に出っ張っているのです・・・。
なのでこうしてボディ後端部と透かしてみますとリアウイングの右後端部分はボディの角になっていますが、左側は前にずれているのがわかりますよね〜。
実はこの三色のカウンタックは全部こんな感じにウイングが付いているのです。
多分工場の美人のお姉さん・・・同じ人が組立てたんじゃないですかね〜??と言う事でお客様と意見の統一が出来ました(笑)
で・・・もっと良く観察しますと。
リアウイングのステーの前側の位置が狂っていますね。
カウンタックはこのウイングが付いている部分にはトランクになっていまして、その前側がエンジンルームなのですがエンジンフードとトランクフードは別々ですのでその間には筋彫りが有ります。
左側のウイングステーは筋彫りにより近い所に付けられているのです。
下の写真でわかりますよね。
僅か0.3〜0.5mm程なのですがボディの中心部でこのズレですからウイングの端になりますと大きなズレになってしまいます。
もっと問題だったのは・・・このリアウイングのステーですが・・・3台とも瞬間接着剤で付けられているのです。
まあ理由はわかるのです・・・
このウイングですがステーは斜め後にオフセットした感じの物が付けられていますウルフ仕様ですと台型なので良いのですがこの後にオフセットしたものですとバランスが悪いので接着剤がゴム系やエポキシ系ですと硬化するまで何かで支えておかなければならないのです。
下の写真ですよ・・・今回はエポキシ系を使っています。
さすがに瞬間接着剤を使う勇気は無いですね(笑)
作業効率から瞬間接着剤を使ったと思われますね。
だけど硬化するのが早いので微調整が出来ず目で見たままで接着してしまったから皆同じ様に斜めに接着されたのではないかと・・・それとも治具が合ったけど治具が曲がっていたのかな??
でも今回ラッキーだったのはウイングが無事に外れた事ですね。
ウイングステーは筋彫りに近い所に有りますから筋彫りの角の部分はウレタンクリアーが薄い(表面張力の問題で)からウイングを外す時に塗装まで一緒に剥げてしまう事も有るのです。
このメタリック系の塗料ですと補修は難しそうですしね。
とてつもない費用がかかってしまうのです。
今回は3台とも大丈夫でしたが・・・余りやりたく無い作業ですね(笑)
心臓に悪いです・・・瞬間接着剤が外れた時に「パキ!」って言うのですが塗料が剥げた時の音と似ているのですよね。
ゆっくりと目を開けて確認して胸を撫でおろす私でした。
今日は必要以上に疲れました。
修正が終わったカウンタックのリアウイングはこんな感じです。
ビニール袋で包んで元箱に納めて修理完了です。
これでお客様も喜んで頂けるのでは無いかな・・・!?と勝手に思っています。
明日はまだ心臓の止まりそうな作業が有ります・・・私の心臓が耐えられるのかな??(爆笑)
次はオートアートのベンツの修理を行ないます。