踊る小児科医のblog

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インフルエンザは注意報から警報に

2007年12月21日 | こども・小児科
下記の上北地方の記事は先週(10~16日)の集計を元にしたものですが、八戸でも12月になって毎週倍々ゲームで増え続け、当院(定点医療機関の一つ)でも今週はすでに先週の3倍、注意報が出た上北の「一定点当たり18.29件」や五所川原管内の「25.14」を越えており、来週には警報の出ている弘前(46.33)のレベルに達する見込みです。

例年、インフルエンザは流行しだしたら8週間は続くのが普通で、最初の4週間でピークに達して、次の4週でほぼ下火になるものと思われます。(地域によっては、白山台はすでに山を越えているし、青潮小も今週初めがピークだったようです。)

ただし、流行開始が今年は異例の早さだったことに加え、このところ春先や初夏など季節はずれの流行もみられており、2月以降も別の型の流行が続く可能性もあります。

いま検出されているのはほぼ100%A型で、情報によるとAソ連型のようです。そのためか全体に軽く済んでいるような印象はありますが、乳幼児の脳症などには注意が必要です。

今回はピークに達する直前に学校が休みに入ったので、来週以降で頭打ちになることが期待されますが、せっかく学校が休みなのに人混みに出かけたり、年末年始に無理して帰省したり旅行したりするのは、わざわざインフルエンザに罹りに行くようなものです。

新型インフルエンザに限らず、インフルエンザ対策の第一は隔離・逆隔離です。すでに流行が拡大したような状況では、人との接触をできるだけ少なくすることが基本です。それができないような立場の方は、流行開始前に予防接種を済ませておくことが原則ですね。

予防接種は、いま2回目を駆け込みで打っている方で最後のピークになっていますが、まだワクチンは確保してあります。これから接種を希望する場合は、1週間(+α)の最短間隔で急いで接種しないとあまり効果は期待できません。

上十三にインフルエンザ注意報(2007年12月21日)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20071221125055.asp