踊る小児科医のblog

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またまた最下位:青森県の平均寿命

2007年12月18日 | 禁煙・防煙
しかも男性は7回連続(30年間)で、その前は45位(下から2番目=沖縄復帰前)を挟んで1965年も最下位。女性も2回連続最下位で、その前が下から2、3、2,4位と続いて、1965年には下から3番目。

さらに問題なのは、男性の伸び幅が0.60歳と全国最低で、男女差も全国最大、、つまり青森県の男性は少しずつ前に進んではいるけど、全国の男性からも、県内の女性からも大きく離されて、とても追いつけないようなダントツのビリに定着しているという事実。。

前回2000年のデータでも同様の傾向でしたから驚きはしませんが、5年経って格差が縮まるどころか拡大しているという厳しい現実ですね。ここにも小泉改革の影響がどれくらい加わっているのかわかりませんが。

上位が息切れしたところで追いついて抜かすという戦略は、、難しいでしょうね。せめて伸び率が同じなら大健闘と言えるのですが。。

厚労省のページにデータが掲載されているので、(必要に迫られて)グラフ化してみました。

ちなみに、平均寿命はゼロ歳児の平均余命ですが、40歳の平均余命は、
40歳の平均余命(男)
 長野 41.18
 全国 40.08
 青森 37.88
40歳の平均余命(女)
 沖縄 47.72
 全国 46.61
 青森 45.74
となっていていずれも最下位。
男性は40歳で人生の折り返しを過ぎてしまっていますが、女性はビリとは言えまだ45年以上残っています。(折り返しは43歳ごろか?)

平均寿命の男女差は8.53歳(全国6.95歳)。40歳平均余命の男女差は7.86歳(全国6.53歳)。
あくまで平均ではありますが、女性にはそれくらい「おひとりさまの老後」が待っているということですね。(同い年夫婦の場合)

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4 コメント

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どうして? (haru)
2007-12-18 18:29:00
青森県の寿命の短さは、何が主な原因なのでしょうね。
いろいろだろうと思いますが・・・
平均寿命でいうと、私は10年くらい”おひとりさまの老後”ということ?
う~~~ん・・・・・
ちょっと真剣に考えてみましょうか(何を?(笑
ちなみに、私はまだ人生の折り返しはしていないようですね(^_^;)
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むだい (えんちゃん)
2007-12-18 21:41:35
青森(八戸)から離れて住んで感じる事は、青森は、
(※離れて住んでいる期間のほうが長くなったなぁ)
・喫煙者が多い
・みんな、酒の飲み過ぎじゃぁ。
・塩分取り過ぎ。私は実家に帰っても家でご飯を食べません。味付けがしょっぱすぎて死にそう。

あと絶対関係ないようで、実は関係あるのかどうかわかりませんが、
青森県が1位のものは、
・早起き日本一
・早寝日本一
・女性の家事時間日本一短い
デス。

関係ないか...。
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タバコ、酒、塩分、肥満、自殺… (basil)
2007-12-18 22:09:45
haruさん、以前弘前大学社会医学講座中路教授の話を伺ったことがあり、資料が手元にあるので一部引用してみますが、結果的には実に当たり前のことばかりです。
えんちゃんさんご指摘の「タバコ、大酒、塩分」で大正解ですね。
早寝早起きだけど、運動の習慣は少なかったんじゃないかな、確か。
結果、肥満が多い(子どもの肥満も多い)。自殺も多い。うーん。(-_-)

青森県男性の寿命が長野県に追いつくためには、7500人の死亡者が2000人以上生き返らなくてはならない、それほど途方もない大差なんだそうです。

■平均寿命は社会全体の総合力の産物(試験でいえば得点)
・保健・医療・福祉 ・文化
・経済       ・教育
・政治       ・気質
・気候

■青森県の死亡統計の特徴
・ほとんどの年代の死亡率が高い。
・ほとんどの主要死因での死亡率が高い。
・なかでも、生活習慣病の死亡率が高い。(がん、心疾患、脳卒中)
     ↓
・原因が多様で、構造的である。

■青森県の短命の原因
1)高喫煙率
2)肥満(高カロリー摂取、運動不足)
3)アルコール多飲
4)その他
 経済状況
 出稼ぎ
 雪
 健康意識レベル  →自殺者が多い
 教育レベル
 特有の社会と家族構造
 高塩食、高カロリー、食品数少ない

■健康で長生きするためには
・長生きする=老化を遅くする
・老化を遅くする=動脈硬化を遅らせる
・動脈硬化を遅らせる=健康的な生活を送る
・健康的な生活とは、
  1)肥満しない
  2)タバコを飲まない
  3)大酒を飲まない
  4)楽しく生きる
※健康診断を受ける:親からゆずり受けたものや、偶然出てくる病気もある

■正しい知識を持つことの重要性:喫煙の例
・喫煙で寿命が5~7歳短くなる。
・喫煙しないと喉頭(こうとう)がんにはほとんどならない。
・医師の対応も喫煙者と非喫煙者では異なる。
・がんは逃れられても、次には肺気腫(COPD)、動脈硬化、高血圧、脳卒中、心筋梗塞(こうそく)が待っている。
・たばこが原因で肺がんにかかり、手術を受けた患者さんの多くはたばこをやめる。
・禁煙してからの年数がたてばたつほど肺がんの危険性が低くなってくる。
・早産、死産、低体重児出産、周産期死亡、新生児死亡、乳児死亡に関係する。
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22年もの余命を失っている (basil)
2007-12-18 22:25:04
もう一つ、これはタバコ関連の驚くべきデータを紹介しますが、よく考えてみれば何も驚くことようなものではありません。平均寿命・平均余命というのは、当然のことながら人がみんな同じように平均的に生まれて死ぬことを意味してませんから。

日本人中高年(35-69歳)男性の1/6、女性の1/20は喫煙が原因で亡くなっていますが、その方達の失った余命は平均22年にも達するのだそうです。これもあくまで平均で、それより短い場合も長い場合もあるわけですが、いずれにせよそれだけの年数(22年)×33000人もの「本当なら家族と過ごすことができたはずの年月(+家族の悲しみ)」が日本中で毎年積み上げられているわけですね。
全ての喫煙者には、自分だけでなく愛する家族のためにも、今すぐ禁煙してほしいものです。

■日本人中高年(35-69歳)の死亡における喫煙の重大な影響(2000年)
年齢    喫煙関連死/全死亡(千人)   喫煙関連死者の
(歳)   男性      女性      平均損失余命
 0~34   /15     /8.1
35~69 29/184 4.2/85   22年 ★
70~   61/327  20/343   8年
全年齢   90/526  24/436  12年

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