踊る小児科医のblog

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追悼文 さようなら原発・核燃3.11青森県民集会 (2012年3月11日)

2012年04月02日 | 東日本大震災・原発事故
          追悼文

 あの日から一年がたちました。

 地震と津波は、そこにあった日常生活を襲いました。2万人にものぼる死者・行方不明者の一人ひとりとその周りの人々の心中を思うと胸が痛みます。原発事故は、いまだに平穏な生活を奪い続けています。避難した人びと、現地で暮らし続けている人びと、双方に襲い続けている放射能の恐怖を生み出した原発への怒りの気持ちでいっぱいです。そして、遅々として進まない復興に苛立ち、苦しんだ一年でもありました。

 いま私たちは、「自分に何ができるのか」「復興にどう役立てるのか」とみずからに問いかけています。そして、一日も早い復興を成し遂げ、二度と同じ苦しみを生み出さない未来をつくっていくという誓いをたてます。

 すべての犠牲者の方々に思いを馳せて、故郷を取り戻し、次の世代に、今度こそ安心で安全な未来をつくっていくことを胸に誓い、追悼の気持ちを表したいと思います。

 黙祷。

さようなら原発・核燃3.11青森県民集会 アピール (2012年3月11日)

2012年04月02日 | 東日本大震災・原発事故
         集会アピール

 2011年3月11日、東日本大震災により発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故は、いまだその収束の見通しもないまま、今日で一周年を迎える事になりました。福島第一原発の現場では、今なお多くの作業員の方々が日々被ばくを強いられながら、事故の処理に当たっています。

 環境にまき散らされた放射能は、放射性セシウムだけで広島原爆168個分と言われ、日本全土に降り注ぎました。これから、終りのない放射能汚染の時代が始まります。私たちは広島、長崎被爆者の問題を未解決のまま、原発の被害者であり、未来の世代への加害者であるという立場に立たされました。

 この「原発震災」は決して天災などではありません。国策の名の下で、原発に対する国民の批判や不安をウソとお金で抑え込み、利益追求のために地震列島に54基もの原発を建設してきた国と電力会社、原子力産業の責任であることは明らかです。

 私たちのふるさと青森県は、危険なものは都会から離れた所に建設するという国策に従ってきた結果、原子力産業の一大拠点となってしまいました。建設中の大間原発は、世界に前例がない、MOX燃料のみを使用する発電所です。そしてその大きな危険性が指摘されています。全国の原発から出された核のゴミが、「核燃料サイクル政策」の名のもとに六ヶ所再処理工場に集められ、さらに「むつ中間貯蔵施設」が建設されようとしています。六ヶ所再処理工場が本格稼働すれば、わずか1日の稼働で原発1年分の放射能を放出するとされています。貯蔵プールには3000トンもの使用済み核燃料が保管され、その危険性は原発の比ではありません。

 青森県民の皆さんに呼びかけます。原発マネーに私たちの命と暮らしを売り渡すことはもうやめましょう。原発・核燃がなくても、私たちは豊かに暮らせる知恵をもっています。子どもたちにこれ以上被ばくの危険と原子力の負の遺産を押しつけるのはやめましょう。次の世代にいのちをつなげていくために、「原発・核燃のない未来」を皆で選び取りましょう。

 私たちは今日ここに集い、日本政府に対して原発・核燃をなくす政策へのすみやかな転換を求めます。同時に、三村青森県知事がこの運動の先頭に立つことを求めます。そしてあらためて「原発・核燃はいらない」という思いを共有し、ここに原発・核燃との決別を宣言します。「さようなら原発・核燃!」

2012年3月11日

        さようなら原発・核燃3.11青森県民集会参加者一同