熊本熊的日常

日常生活についての雑記

価値

2006年06月07日 | Weblog
投資用マンションのセールスの話をたまに聞く。最近持ち込まれる案件は半年前に比べて値上がりしている。1戸あたりの価格はそれほど変化が無いのだが、場所が都心から離れている。先日は都下、今日は都内だが川向こうである。不動産に関しては、投資のタイミングは過ぎてしまったような気がする。

それにしても、どの世界でも営業というのは大変な仕事だ。楽なセールス、楽しい営業というのは、自分が売る商品に自信があるときだけだ。そんな商品というのはそもそもあるのだろうか。あるとすれば、自分が作ったもの、あるいは自分自身だろう。

現実には、市場で売買されるものは、その価格決定のロジックやメカニズムが明朗ではない。その不透明なところが時に「価値」と呼ばれたりする。要するに自分では理解できないけれど、なんとなく世間の評価が固まっているものがある。その得体の知れない暗黙の合意が膨張した状態がバブルと呼ばれる空気なのだろう。

自分の身の回りのことをきちんと理解するというのは、思いの外難しい。だから、世間の評判に無闇に寄りかかる人が多いのである。そしてそのことが世間をますます肥大化させる。