熊本熊的日常

日常生活についての雑記

みんないっしょ

2006年06月12日 | Weblog
コーヒー教室の今日のお題は「モカ」。コーヒーの起源とされるイエメンのモカ港にまつわる話を聞きながら、3種類のモカを飲み比べた。

新聞の商品欄でもたまに見かけるが、コーヒーの需給は長期的には逼迫しつつある。新興諸国での消費量が増加する一方で、供給が減少しているからだ。コーヒーは経済効率の良い農作物ではない。それにもかかわらずこれまで生産が続いているのは、自然環境の厳しい場所で生育するため、置換作物の選択肢に限りがあることと、主要消費地が先進地域であるため、市況が比較的安定していたためだ。しかし、ドラッグ系農作物のような末端価格が高い作物が作られるようになったことや、先進地域の経済成長が鈍化してきたことで、コーヒー産地を取り巻く環境も変貌しつつある。

おいしいコーヒーが飲めなくなることは寂しいことだが、生産者にも生活というものがある以上、コーヒーを作り続けるインセンティブは乏しい。こうして、世界は経済効率を追求していく。その先にあるのは画一化された世界である。