熊本熊的日常

日常生活についての雑記

煩悩

2006年08月06日 | Weblog
仙人のような暮らしというものに憧れている。必要最小限の生活雑貨と雨露をしのげる程度の住まいだけで暮らすことができたら心地よいのではないかと思うのである。

今日、自宅で使っているPCがいつ動かなくなっても不思議ではない状態に陥っているので、新しいPCを買おうと思い、新宿へ出かけた。PC類の量販店へ行く途中、たまたま受刑者が日々の作業で製作した家具を展示販売していた。素人眼にも素材が良く、作業が丁寧であることが見て取れた。思わず、そこに展示されていたテーブルや?笥に触れ、こんな家具を使ってみたい、このサイドボードにはあんな茶碗や皿を並べてみたい、などと考えてしまった。

歳を取ったせいか、丁寧な仕事というものに以前にも増して魅力を感じるようになった。物を持たない生活がいい、などと思いつつ、丁寧に作られているものを見ると欲しくなってしまう。自己矛盾が甚だしい。

もちろん、家具は買わず、買おうと思ったPCも買わず、手ぶらで帰宅した。煩悩を抑えるのは経済事情の現実である。自己矛盾を抑制するのは市場経済なのだ。