今、木工では時計を作っている。今日は筐体の側板を組み合わせる接合部分の加工とガラスを嵌める溝を切る作業だ。これは、枠となる木に幅2mm深さ5mmの溝を切るのだが、使用する昇降盤の刃の厚さが2mmなので、理屈から言えば、昇降盤の刃やガイドを一度設定してしまえば、それで全ての枠木に同じ溝を切ることができるはずである。
端材の木片を使って、材料を刃に当てるガイドの位置と刃の出方を決める。端材はかなり堅い木だ。位置が決まり、深さも決まり、材料を切る前に端材で改めて切れるはずの溝を確認する。その溝に、やはり端材の2mm厚のガラス板を通してみる。ほぼぴたりなのだが微妙に緩い。そして、位置決めに使った材ほど堅さを感じない材料を切ってみる。するとガラス板はきつくて溝にはまらない。
作業をしていてそれとは感じないのだが、切る材料の堅さによっては材の抵抗に遭って刃のほうが微妙に暴れるのだそうだ。結果として刃の振動分だけ刃の厚さよりも微妙に広い幅の溝になってしまう。刃がさほどの抵抗なく切削できる材ならば振動はそれだけ少なくなり刃の幅に近い幅の溝になる。
この微妙な違いというのが面白いと感じられた。木の堅さというのは種類によって様々だが、それほど違いはないと感じられるようなものの間でも、やはり違いはあるものだし、同じ材であっても、繊維の疎密などによって、刃の受け止めかたに違いがある。
違いというものをどの程度意識するかにもよるのだが、「同じ」ものというのは案外少ないのかもしれない。
端材の木片を使って、材料を刃に当てるガイドの位置と刃の出方を決める。端材はかなり堅い木だ。位置が決まり、深さも決まり、材料を切る前に端材で改めて切れるはずの溝を確認する。その溝に、やはり端材の2mm厚のガラス板を通してみる。ほぼぴたりなのだが微妙に緩い。そして、位置決めに使った材ほど堅さを感じない材料を切ってみる。するとガラス板はきつくて溝にはまらない。
作業をしていてそれとは感じないのだが、切る材料の堅さによっては材の抵抗に遭って刃のほうが微妙に暴れるのだそうだ。結果として刃の振動分だけ刃の厚さよりも微妙に広い幅の溝になってしまう。刃がさほどの抵抗なく切削できる材ならば振動はそれだけ少なくなり刃の幅に近い幅の溝になる。
この微妙な違いというのが面白いと感じられた。木の堅さというのは種類によって様々だが、それほど違いはないと感じられるようなものの間でも、やはり違いはあるものだし、同じ材であっても、繊維の疎密などによって、刃の受け止めかたに違いがある。
違いというものをどの程度意識するかにもよるのだが、「同じ」ものというのは案外少ないのかもしれない。